- ネット試験と会場試験に差はあるの?
- ネットの方が簡単なのかな?
「簿記3級のネット試験と会場試験は何が違うの?」「受かりやすい方はどっちなんだろう?」と新形式のネット試験と従来の会場試験の違いがわからず、どちらを受けるか悩んでいる人も多いと思います。
ネット試験と会場試験はさまざまなことが違うため、違いを知らないと不合格になりやすいという事実もあります。
実際、私の友人で違いを理解せずネット試験に挑み、何度も不合格になっている人もいるんです。
そこで本記事は、ネット試験と会場試験の違いを明確に説明しています。
こんな人にオススメ!
- 簿記を学習しはじめようとしている人
- ネット試験か会場試験か迷っている人
この記事を読めば、ネット試験と会場試験の違いがわかりどちらを受けるか決められるようになります。
簿記ネット試験の概要
ネット試験方式(※CBT)とは、2020年から導入されたパソコンを使い簿記の試験をする形式になります。(※Computer Based Testingの略称で、PCを用いた試験方式)
某新型ウイルスによる感染防止を観点に実施された試験です。
試験終了後は、すぐに採点が始まりその場で合否がわかるようになっていることも特徴になります。
ネット試験はペンを使わずにパソコンを使うため、手軽に受験できるので受験者も増加傾向にある試験形式です。
簿記3級のネット試験と会場試験との違いを比較
ネット試験と会場試験は、まったく異なる試験形式で行われるため、それぞれ大きな違いが存在しています。
違いを理解していないと、試験が不合格になったり、最悪受けられないこともあります。
その様な事態を避けるために2つの試験の違いをしっかり理解しておきましょう。
2つの試験の違いを以下の項目ごとに比較していきます。
- 試験形式
- 出題範囲
- 日程
- 申し込み
- 試験時間
- 受験料
- 持ち物
- 合格率
1項目ごとに詳しく説明していきます。
試験形式
まず試験形式の違いから見ていきましょう。
ネット試験は家で受けられると思われがちですがそうではありません。
家で受けれるわけではなく、実際に試験会場に行き、パソコンで問題を解くというスタイルになります。
よく勘違いしている人がいますが、家で受けるとカンニングし放題な試験になってしまいますからね。
そんな試験に意味なんてありません。なので注意しておきましょう。
会場試験については言わずもがな、試験会場に行き試験を行います。
試験会場で模試や大学受験と同じように、紙で試験を実施していきます。
どちらも監視の目があり、その中で試験をするというスタンスは変わりません。
違うのはパソコンを使うかどうかです。使う方がネット試験、使わないほうが会場試験という認識でいてください。
出題範囲
出題範囲はネット試験と会場試験で差はないように設定されています。
どちらも第問3つで構成されており、以下のような出題になっています。
第問 | 項目 | 配点 |
第1問 | 仕訳 | 45点 |
第2問 | 補助簿の選択・記入問題 勘定記入問題 理論問題 伝票会計問題 | 20点 |
第3問 | 精算表 財務諸表 | 35点 |
このような配点と出題範囲となっています。
上記のような出題範囲となりますが、ある時突然出題範囲が変わることがあるので、注意しておきましょう。
最新の試験範囲を知りたい場合は、商工会議所のHPを参照してください。
日程
ネット試験と会場試験では、日程が特に大きく変わっています。
会場試験は年に6月・11月・2月の3回しかありません。
しかしネット試験は、毎日行われているため好きなタイミングでの受験が可能になっています。
つまり、お金と試験に空きがあれば、不合格になった翌日にまた簿記3級の試験を受けることができるわけです。
実際に私の友人も1週間に3回受けていました。まぁ、すべての試験に落ちていたわけですが…。
時間の制約がなく、自分の好きなタイミングで試験を受けることができることがネット試験の特徴となっています。
申し込み
申し込み方法も全く違うので注意が必要です。
会場試験の場合は「地方商工会議所」で申し込む必要があり、ネット試験の場合は「全国統一申込サイト」で申し込む必要があります。
サイト自体がまったく違うので、間違える方も多いです。
ネット試験で申し込む際は期限などがないためそこまで問題はありませんが、会場試験の場合は申込期限があるので、よく確認しておきましょう。
期限切れが一番悲しい…。
試験時間
ネット試験と会場試験で試験時間に差はありません。
どちらの試験も60分間で問題を解いていくことになります。
2021年2月までは会場試験の方は120分間でしたが統一されました。
そのため、昔は会場試験の方が覚えることがたくさんありましたが、時間が同じになった結果、試験のために覚える量も同じになりました。
受験料
受験料に関しては、ネット試験でも会場試験でも料金は同一の金額です。
どちらも簿記3級の値段は、2,850円となっています。
合格すれば同じ資格が与えられるので、当たり前と言えば当たり前ですね。
ここではネット試験と会場試験での差はありません。
持ち物
持ち物はほとんど同じですが、会場試験の方だけ追加して持っていかなければならないものがあります。
持ち物は忘れてしまうと、試験を受けることができない可能性もあるので注意しておきましょう。
では、それぞれの試験に必要なものを紹介します。
ネット試験
- 筆記用具
- 身分証明書
- 電卓
会場試験
- 身分証明書
- 電卓
会場試験の方は、答案用紙に答えを書き込むための筆記用具がプラスで必要になります。
その他はどちらも必要なものは同じです。
身分証明書は顔が確認できるものを用意してください。
代表的なものは「運転免許証」「パスポート」「社員証」「学生証」「マイナンバーカード」「住民基本台帳カード」などが挙げられます。
一応顔写真がないものでも受けられますが、いろいろ制約があるので詳しいことは「CBTS」のHPを参照してください。
なお、電卓や筆記用具を忘れても特に問題はありませんが、身分証明書を忘れると最悪の場合試験を受けられません。
必ず確認しておいてください。
合格率
簿記3級の筆記試験とネット試験の合格率から比べてみたいのですが、ネット試験の合格率は残念ながら公開されていません。
しかしおそらくですが、ネット試験よりも筆記試験の方が合格率は高いと考えられます。
その理由は、一回の試験に賭ける思いの強さです。
先ほども説明したようにネット試験は不合格でもすぐに再受験することができますが、会場試験ではそうはいきません。
会場試験では不合格になってしまうと、再受験までおよそ4ヶ月ほどの時間がかかります。
多くの時間がかかるため、一回一回の熱量がネット試験よりも会場試験の方が高くなるんです。
だから会場試験の方が合格率が高いと考えられています。
一応参考までに第158回から過去10回分の筆記試験の合格率を載せておきますね。
試験回数 | 合格率 |
149回 | 34.8% |
150回 | 34.8% |
151回 | 42.5% |
152回 | 44.3% |
153回 | 34.6% |
154回 | 34.6% |
155回 | 中止 |
156回 | 39.8% |
157回 | 56.7% |
158回 | 28.9% |
ネット試験と会場試験の違い一覧
今まで説明してきたものを以下の表にまとめておきます。
これを見ればすべてわかるので、どちらで受けようか迷っている人は、参考にしていただき自分の受験方式を決定しましょう。
比較点 | ネット試験 | 会場試験 |
試験形式 | 指定場所でCBT試験 | 指定場所で筆記試験 |
出題範囲 | 同じ(商工会議所HP参照) | |
試験日 | 6月、11月、2月 | 随時開催 |
申し込み | 地方商工会議所 | 全国統一申込サイト |
試験時間 | 60分 | |
受験料 | 2,850円 | |
持ち物 | 身分証明書 電卓 | 筆記用具 身分証明書 電卓 |
合格率 | unknown | 48.3%(過去10回平均) |
これがネット試験と会場試験の比較になります。
簿記3級の会場試験とネット試験で難しいのはどっち
会場試験とネット試験のどちらが難しいのかというような疑問はみなさんお持ちかと思います。
その問いに答えるのであれば、ネット試験の方が簡単であるということです。
ネット試験では紙を使わないため、計算の答えがかなり簡略化されていたり、何回も試験を受けることができるので、簡単と感じる人が多くなっています。
具体的にネット試験が簡単だという理由については≪簿記3級のネット試験は難しいという噂は本当なのか?真相に迫る! ≫の記事で詳しく説明しています。
会場試験かネット試験か迷っている場合は、この記事からどちらにするか決めていくのもいいと思います。
ネット試験と会場試験の違い比較まとめ
- ネット試験は
- ネット試験と会場試験の比較
- ネット試験の方が簡単め
ネット試験と会場試験はかなり違うことが多いです。
試験は自分に合う合わないがあるので、どちらの方式がいいのかよく考えてから選ぶようにしましましょう。
よく考えれば意外と簡単に合格できるかもしれません。