・裁判所の面接って?
・やっておくべきことは?
・質問集・回答集はある?
・裁判所事務次官特有の質問って?
こうした疑問に答えていきます。
公務員試験の面接対策で裁判所に一番時間をかけ、合格した私が実際された質問を中心に解説していきます。
本記事の内容
- 裁判所事務次官の面接について
- 面接前にやっておくべきこと二選
- 質問集・回答集
- 裁判所事務次官ならではの質問
この記事を読み終えると、裁判所事務次官の面接で傍聴必要か質問にはどう答えればいいかイメージがつきます。
この記事を書いている人
元公務員ターナーの自己紹介
高学歴、法学部出身というわけではありませんが、大学2年の時から資格を取得しつつ、公務員の勉強を開始。 結果=国家公務員総合職に現役で合格。 他にも(一般職・国税専門官・県庁・市役所)などにも内定しているので、公務員志望者の不安や疑問点を解消します。 — 知識図書館(公務員試験・資格ブログ) (@TandH_blog) November 7, 2020
裁判所事務次官の面接について
裁判所事務次官の面接は、コンピテンシー面接といわれる面接になります。
コンピテンシー面接とは、今まで体験した事について深堀していき、何を感じ考えて行動しているかを知るための面接になります。
自分のことを客観的に見てまとめておかないと高い評価はもらえない面接形式です。
また他の国家公務員試験と違い、面接時間が長いことも特徴です。
時間が長いため一つの質問に対して恐ろしいぐらい深堀されます。
なので、自己分析や説明能力の向上などの対策を重ねていないと簡単に不合格になってしまいます。
面接受ける際は、入念な準備を整えて試験に挑んでください。
裁判所事務次官の面接の概要についてより詳しい知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
裁判所事務次官の面接前に実践しておいて欲しいこと二選
面接に挑む前に必ずやっておいてほしいことがあります。
それは以下の二つです。
- 面接カードを作りこむこと
- 裁判の傍聴に行くこと
これらをやっておくことにより、合格率に雲泥の差が出ます。
さらに面接を自分の意のままに操れるようになるので、絶対にやっておきましょう。
実際にどのようなことをすればいいのか紹介していきますね。
面接カードを作りこむこと
面接の前には面接カードを作りこんでおきましょう。
なぜなら面接カードの書き方で、面接官に質問を絞らせることができるからです。
誰しもアピールがすごくできる項目とまったくアピールできない項目がありますよね。
アピールできる項目とアピールできない項目を同じ熱量で書いていても、意味がないと思ませんか?
質問されてもアピールできないわけですから。
そこで面接カードの書き方を工夫することにより、アピールできる項目のみに注目を行かせることができるんです。
その方法とは「書く文量の調節」と「キーワードの盛り込み方」になります。
この二点を工夫するだけで面接が格段にうまくいくようになるんです。
しかしどんな風に書いていけばいいかわからないと思います。
書き方やほかの高得点のコツについては、こちらの記事を参考にしてください。
読み終わった後には、きっと面接カードが上手に書けるようになっています。
裁判の傍聴に行くこと
裁判所の傍聴に行ってみてください。
行くことによって、志望動機がより強固になるからです。
就職活動している人は、説明会には必ず参加しますよね。
説明会は仕事内容や情報収集の場として、参加しないと試験に不利になってしまうものになります。
試験を有利に進めたいため、多くの受験生は説明会に参加をします。
しかし裁判の傍聴はまた違うんです。
説明会とは関係ない、プラスαのものになります。
プラスαのものにわざわざ勉強時間を削って参加することは、面接官の目にはどう映るでしょうか。
「第一志望に違いない」と思ってくれるでしょう。
最近では裁判所事務次官を辞退して、地方公務員に流れる人も多くなっています。
裁判所も志望度の高さを一番に考えているため、傍聴に行くことで合格できる確率が上がっています。
なので、裁判の傍聴には参加するようにしましょう。
裁判所事務次官における実際の質問集
今回の裁判所の実際の質問に関しては、裁判所の面接カードにのみある項目と志望動機だけ解説していきます。
「あなたがこれまでに個人として力を入れて取り組んできた活動や経験」や「あなたがこれまでに目標達成に向けて周囲と協力して取り組んだ活動や経験」の項目については別の記事に詳しく書いています。
なのでそちらを参考にしてみてください。
裁判所職員を目指した志望動機
志望動機に関する質問を紹介します・
Q志望動機は何ですか?
具体的な志望動機を述べましょう。
ここでは具体的な回答が求められます。
志望動機は、組織へどれほど入りたいかをアピールするところになります。
地に足のついた回答をできないと、志望度が低いと感じられるでしょう。
面接は志望動機が命なので、明確な志望動機を構築しておきましょう。
この後に深堀される質問の例を挙げてみます。
- いつから志望し始めたのか
- 何を思って志望しているのか
- 説明会に参加してどう変わった
- どんなキャリアを積んでいきたいか
これらの点については、ほぼ必ず聞かれるので、絶対に準備しておきましょう。
注意してほしい点が一つあります。
裁判所事務次官=裁判官ではないことです。
ここを間違えていると、仕事を理解していないことになるので確実に不合格になります。
裁判所事務次官の仕事は、あくまで裁判の補助。
補助する立場と意識して、志望動機は考えていきましょう。

Q短所は何ですか?
〇〇しすぎることと答えましょう。
短所は単に自分の至らないことを答えればいいわけではありません。
ポイントは、どれだけマイナスポイントと取らせないかにあります。
〇〇できませんというのと〇〇しすぎるというのでは、どちらの方が聞こえがいいでしょう?
後者の方がやれることが多いので、聞こえがいいと思いませんか。
しかも〇〇しすぎるは少しの努力で改善が可能です。
改善できれば長所にもなる短所。
短所の紹介をしながら長所の紹介ができることになります。
なので短所を答えるときは、〇〇しすぎると答えましょう。
Q3分間で自己PRをしてください
3分でできる自己紹介文を考え、時間の感覚を身につけておきましょう。
面接カードで自己PRを書かせるところは、大抵この質問が飛んできます。
自己PRももちろん大事ですが、ここで大事なのは制限時間を守ること。
制限時間を守った面接を行うことで、面接官はとても対策を重ねてきたんだなと思います。
試験のために入念な対策をしてくれているならば、入庁してくれると面接官は感じます。
なのでしっかりと時間内に収めた面接をしていきましょう。
裁判所事務次官の面接でしか聞かれない質問
ここからは裁判所事務次官の面接でしか聞かれない質問を紹介していきます。
他の試験ではまず聞かれない質問になるので、裁判所事務次官になりたい人以外は読まなくても大丈夫です。
では紹介していきます。
Q交通違反をしたことはあるか?
ある場合は正直に答えましょう。
交通違反というものは確認しようと思えば、すぐに確認できてしまいます。
受かりたいとはいえ、面接で嘘をつくのは厳禁です。
嘘をついてバレると、職員として不適切とみなされ、面接に落ちてしまいます。
なので交通違反をしたことがあれば、あると正直に答えましょう。
そしてあると答えた場合、面接官から深堀の質問をされます。
質問を答えるときに大切なのは「なぜ起こしたか」「今後どうしていくか」になります。
上記の二点についてしっかりとした考えを示すことができれば、違反していても不合格にはなりません。
交通違反を起こしたことは仕方のないことになります。
面接官は、その後の考え方に興味があるんです。
自分を客観的に見れているか、反省点を見つけ行動できるかなど考え方が気になっています。
交通違反に対する考え方がしっかりできていれば、同じ過ちは犯さず成長できる人間とみられます。
そのようにみられると交通違反をしていてもそれなりの評価はもらうことができるんです。
なので交通違反を犯した場合は、正直に話し「なぜ起こしたか」「今後どうしていくか」を交えた回答してください。
Q裁判員制度をどう思っているか?
裁判員制度の簡単な仕組みと世論、自身の考えを述べましょう。
裁判員制度は裁判所が現在も肝入りで行なっている制度の一つです。
裁判所に関わる仕事をしているなら、知っておかなければならないものになります。
知っていることをアピールするために、仕組みと世論を面接官に話して、「私はこの制度のことを理解していますよ」と伝えましょう。
そしてその後に自分がこの制度に対してどう思っているかを述べる。
これで合格点はもらえるはずです。
でもここで一つ注意点が。
注意点は、制度を批判しないことです。
制度は幹部が知恵を出し合い最善と思われるものを実行しています。
業務も知らない若者に批判されたら、面接官もカチンときますよね。
そうでなくとも採用希望先の取り組みを批判するなんて、就活生としてありえません。
なので制度の批判は、やめておきましょう。

Qなぜ裁判所事務次官総合職ではなく一般職を受験するのか?
簡単だからという理由はやめてください。
正直な話、総合職と一般職のどちらがいいかといえばもちろん総合職です。
給料もいいし、仕事の幅も広い。
総合職になれることなら、総合職になりたいと思います。
一般職を受ける理由なんて、簡単だからに決まっていますよね。
しかし「簡単だから」と答えると、面接官に「業務内容を知らないのか」と思われてしまいます。
業務内容等で判断していないため、あまり評価は高くない回答です。
だからここでの答え方は、「身近な人が裁判所事務次官の一般職をしていた」など、周りの人を巻き込んだ回答がいいと思います。
この回答の利点は、身近な人にいることで仕事を理解したうえで選んでいるとわかることです。
面接官もこの回答ならしっかり考えていることがわかり安心できます。
私は架空の先輩を作り上げて、話をしていました。
職務内容は知っているので、身近な公務員の先輩のエピソードとすり替えるだけで感触は良かったです。
Q裁判所事務次官におけるコスト削減において気をつけることはあるか?
質を落とさないことと答えましょう。
裁判所も裁判のために無制限に支出ができるわけではありません。
限られたコストの中で業務をします。
そのためコストを下げることは、いつも挙がる課題の一つです。
ではその課題解決のためのコストを下げた場合の気をつけること。
多くの人は「とくにない」と思っているでしょう。
しかしそれは違います。
答えが質の維持です。
仮にコストを下げて、多くの業務ができるようになったとしましょう。
多くの業務ができるようになった代わりに、裁判に関わる事務の質を落としてしまったらどうなるでしょうか。
公平・公正な裁判ができなくなりますよね。
公平・公正な裁判ができないと裁判所の存在意義がありません。
結局、解決しないわけですから。
つまり裁判の質を低下させないようなコストダウンをしていかなければいけないんです。
だから答えとしては「裁判の質を下げないように、業務を煩雑にすることなく時間も有効的に活用する必要がある」みたいに答えてください。

裁判所事務次官の面接質問集・回答集まとめ
- 面接はコンピテンシー面接
- 面接前には「面接カードの作りこみ」と「裁判の傍聴に参加」の二点はやっておく
- 実際の質問集・回答集
裁判所事務次官の面接は時間が長いため、かなり奥まで深堀されます。
入念に準備をしていかないと、コテンパンにされて不合格になるでしょう。
実際に私の友人でもかなりいました。
皆さんは質問を想定しつつ、自身の経験を見つめなおし完璧な面接にしてください。
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