- 裁判所の面接カードって何?
- おすすめの志望動機はある?
裁判所職員の面接カードは、他の公務員試験とは項目が大きく違い、どう書こうか迷ってる人もいるでしょう。
裁判所事務官の面接カードでは、経験やそのエピソードが大変重要であり、どう記入するかで面接官の印象が大きく変わります。
この記事では、裁判所事務官で好印象を面接官に抱かせる面接カードの作成方法を紹介していきます。
これを知りたい人に書いてます
- 裁判所職員の面接カードの書き方
- 他の面接カードと裁判所の違い
- 面接カードで気をつけるべき点
- 他の人より高評価を貰う方法
読み終えると、裁判所をはじめとした公務員の面接で合格できる面接カードが書けるようになります。
裁判所職員の面接カードと項目
裁判所職員の面接カードは、民間企業でいうところのES(エントリーシート)になります。これには、「自分の今までの経験」「公務員になりたい理由」などをはじめとした項目を具体的に書いていきます。
ここで何よりも重要なのが、その中に自分のアピールポイントを混ぜ込んで、面接官に自分を売り込むことです。
面接官はそのカードを見て、気になる項目を受験生に対して質問します。面白く、やる気が感じられるものであれば、面接はうまくいって合格の可能性大きく上昇します。
つまり面接カードを制するものが、面接試験を制するといっても過言ではありません。ライバルよりもいい面接カードを作り上げて、すべての受験生の頂点に君臨しましょう。
裁判所事務官の面接カード項目
裁判所事務官の面接カードには以下の項目があります。
- 裁判所職員を目指した志望動機
- 裁判所職員としての抱負(取り組んでみたい仕事、あなたが貢献できること)
- 趣味・特技
- これまで加入したクラブ活動・サークル活動等の集団活動
- 長所
- 短所
- あなたがこれまでに個人として力を入れて取り組んできた活動や経験
- あなたがこれまでに目標達成に向けて周囲と協力して取り組んだ活動や経験
- 自己PR
国家公務員の普通の面接カードが、4~5項目であることを考えると、かなり多いです。
すべての項目に対応できるエピソードが必要です。学術面だけでなく、日常生活においても経験を積んで、記述の引き出しを多くしてください。
筆者が面接カードに記入した内容
筆者が裁判所事務官を受験する際に、何を考えて面接カードを作成したのか説明していきます。
作成する際の考え方から、実際に筆者がどのように書いたかなども交えているので、面接カード作成時の参考にしてください。
裁判所職員を目指した志望動機
私の裁判所職員を目指した志望動機は、裁判の傍聴とインターンを志望動機にしました。
傍聴とインターンを選んだ理由は以下の2点にあります。
- 自分と接点が結びつけやすい
- 志望度をアピールできる
裁判所事務官の仕事はわかりにくく、知ろうと思っても簡単に知ることはできません。そこで裁判の傍聴です。裁判の傍聴は日本国民に限らず、誰にでも利用できる制度になります。
仕事が一目でわかりますし、何より働いた時のイメージが付きやすく、自分が何をしたいか明確にアピールできます。
そしてインターンですが、これはやる気のアピールです。
- インターンに参加する→志望度が高い
と面接官に思わせるためのものです。そのため、面接カードには「インターンでさらに働きたいと思いました。」というような書き方で、やる気をアピールしています。
裁判所職員としての抱負(取り組んでみたい仕事、あなたが貢献できること)
裁判所職員の仕事をの中で、自分の興味のある項目を徹底的に調べ上げてください。そして調べた仕事を行いたい理由、どのように仕事をしていきたいかを示せば、良い面接カードとなります。
こう書いた場合、面接では
その仕事ができなかったらどうするの?
と聞かれることがあります。それに対応できる答えを用意しておくことも忘れずに。
- 他の仕事を調べておく
- その仕事ができるように頑張る
というように、熱意を証明できる答えを用意しておいてください。
やりたい仕事が特になければ、「裁判所に訪れた人に合わせた仕事をしていきたい。」と書いて、補足するエピソードでも最悪大丈夫です。
趣味・特技
趣味・特技で印象を強めたい場合は、ギャップを狙ってみると良いでしょう。
ギャップを狙う例
- 筋肉ムキムキが家庭菜園が趣味
- 痩せている人の特技が空手
自分と真逆のものを言うと、印象に残りやすいです。面白い受験生として、覚えてもらうことも面接時の一つの手。意識してみるのも良いでしょう。
ただ注意点があり、面接官の興味次第で時間をムダにしてしまうこともあります。自分のアピールしたい部分が多い人は、あまり目立ったことは書かないほうが良いかもしれません。
自分の面接カードとの兼ね合いで、考えていけば問題ありません。
これまで加入したクラブ活動・サークル活動等の集団活動
記入欄も小さいので、「あなたがこれまでに目標達成に向けて周囲と協力して取り組んだ活動や経験」で記入しようとしている活動を書くと良いでしょう。
私は「大学時代のダンスサークル」をこの欄には記入しました。
特にない人は、ムリして書かなくても良いですが、理由作りのために少しだけ何かのグループに所属しておくのはアリです。
面接時に突っ込まれた質問をされた際に、返せるだけの経験を積んで対策をしておきましょう。
長所
自分のアピールポイントとなるべき項目になります。自分が長所だと思うことを記入すれば問題はありませんが、以下の点には注意してください。
注意点
- 裁判所にマッチしない長所を書く
- エピソードが無いものを書く
長所も面接官が裁判所で働くことができるのか、判断するためのものです。
面接時に長所のことを聞かれることも多く、その際に具体的なエピソードが無かったり、「飲み会で幹事をするぐらい顔が広い!」みたいなことを言われても面接官は困ります。
しっかり裁判所で採用後に活用できる長所かつエピソードがハッキリしているものを選びましょう。
短所
短所は本当の短所を書くのではありません。
- 長所の裏返し
- ○○しすぎてしまう
この2つのどちらかのパターンしか正解はありません。
逆にこれ以外で本当の短所を書いてしまうと、質問の意図を理解しておらず、単純に危ない人、面接対策をしていない人と思われます。
必ず上記の2点の表現にしてください。
例
- 優柔不断→慎重。
- 心配性→明確な理由を求める。
- せっかち→行動力がある。
短所を言い換える場合は、このようなに言い換えをして対処しましょう。
また最後に「現在では意識して改善してきています。」などの短所は無くなってきたというアピールも忘れないようにしてください。
短所が何も解決していないのは、相手に良い印象を与えないので注意しておきましょう。
あなたがこれまでに個人として力を入れて取り組んできた活動や経験
サークルやアルバイトなど、組織の中で個人的に行なった経験とそれに基づく行動(課題・解決)を書いてください。
意識する点としては、
- 課題の発見→課題解決の方法→解決した結果
の流れで書くことが重要であり、面接官が求めている項目です。
記入欄の小さい長所の部分や他のエピソードでアピールできなかった部分を膨らませると良いでしょう。
ここでよく書かれるものが「マニュアル作り」です。
私は飲食店で働いていたので、以下のようなことを書きました。
実際はこれに具体的なエピソードを足して書きましたが、その際の面接官の反応は悪くありませんでした。
おそらく多くの人がこのマニュアル作りで書くため、他に経験がある人は別の考えを書いてみるのも良いでしょう。
あなたがこれまでに目標達成に向けて周囲と協力して取り組んだ活動や経験
ここも上の内容とほぼ同じで、サークルやアルバイトなど、組織として行なった経験とそれに基づくあなたが行動(課題・解決)したことを書きます。
実際に書くとしたら、以下のものを骨組みに肉付けしていきます。
以上の流れを簡単に書くと以下のようにまとめられます。
- 課題→チームで相談→解決→結果
の流れです。そして何より大切なのはチームワーク。組織での経験なので自分一人の解決はNGです。
周りと協力して、貢献できたことを記入してください。
自己PR
自己PRでは自分のアピールポイントとそれを証拠づけるエピソードが重要となります。
- 何をやって
- 何ができて
- 職務に生かしてどうしたいか
この3点を意識した文章になってなければなりません。
説明の際は自分が裁判所事務官として、組織に貢献できるということを順序立てて説明していきます。
具体的でわかりやすい言葉を使って、面接カードは記入してください。
それと裁判所事務官に必要な能力かどうかも考慮する必要があります。自己PRでは職種に合ったアピールポイントでなければ、評価されにくいです。
裁判所事務官であれば、
- 正確な事務処理能力
- 素早い状況把握
などがアピールできる項目になるでしょう。協調性などでも良いですが、ありきたりで面白みに欠けてしまいます。
様々な経験を通じて、自分を採用することでどのような利点があるのかをアピールしていきましょう。
他の公務員と裁判所の面接カードの違いと注意点
裁判所職員の面接カードは、どの公務員試験とも違う特殊なものになります。
そのため、他の国家公務員の面接カードと同じように対策をしてしまうと、見栄えが悪く評価がマイナスになる可能性もあります。
- 長所の他に短所を書く欄がある
- 志望動機の他にやってみたい仕事を書く欄がある
- 他の面接カードより書くスペースが大きい
総じて他の面接カードより記入することが多く、入念に内容を考える必要があります。いろいろな経験に加えて、活動も漫然とするのではなく、意識的に行っていかないと文量を稼げません。
スカスカな面接カードでは、
何も経験がないのか…。
と思われてしまい、見栄えも評価も悪いものになってしまいます。
しっかりと対策を積み上げていきましょう。
裁判所事務官の面接カード記入時の注意点
裁判所事務官をはじめとした公務員の面接カードを書く際には、必ず気をつけて欲しい注意点が4つ存在しています。
この点を意識していないと、せっかくいい内容が書けていても、効果は半分以下になってしまいます。
- 全体のバランスを意識して書く
- 文体を「です」「ます」調で統一する
- 大きな字で丁寧に書く
- 誤字脱字を無くす
基本的なことになりますが、注意していないと面接カードで失敗してしまいます。
1、2個であれば、少しの減点で済みますが、多くの項目で失敗してしまうと、最悪不合格になる可能性も…。
どれもが意識さえすれば、簡単に防げる内容です。基本的なことばかりなので、注意してください。
裁判所事務官の志望動機でおすすめの理由2選
裁判所職員の面接カードで、不自然にならず面接官の印象が良いものを紹介していきます。他の公務員試験では、通じないものもあるので注意が必要です。
ここで私が紹介するのは、先ほど上でも少し説明した以下の2点です。
- 説明会に参加する
- 裁判を傍聴する
この2点が志望動機として志望動機としてオススメなのは、わざわざ足を運んだという熱意・ヤル気をアピールできる点です。
面接には偶然に一次試験に受かって、そのまま挑戦してきている人がいます。そのような人は、裁判所事務官に本気ではないため、説明会や傍聴などの裁判所事務官が直接関わるものに参加していません。
そのような人達は表面的なことは言えますが、裁判所事務官への熱意の部分で行動できていないので、薄っぺらいことしか言えず、良い印象を与えられません。
準備を怠っている人と比較して、
説明会や傍聴に来たから志望度が高いかな。
と思われるので、面接官に熱意とヤル気をアピールできます。
また、裁判所事務官をはじめとした職員の仕事を知れる機会というのも大きいです。
実は皆さんも、あまりどのようなことをするのか、わかっていないのではないでしょうか。
裁判所職員、特に裁判所事務官は「裁判が適切にできるように補助」する人になります。補助の役割も書類整理からはじまり、多岐にわたる様々な業務を行います。
専門的な業務は実際に説明会や傍聴に行って、具体的な話や流れを知らないと、どのようなものかイメージしにくいです。
しかし説明会や傍聴に参加することで、わかりにくい部分を肌で感じてイメージできるので、面接時もスラスラ自分の言葉で話せるようになります。
熱意の面でも知識を蓄える面でも、説明会・傍聴への参加は大変重要。だからこそ、説明会に参加して志望したという理由がオススメです。
余談ですが私の後輩の話です。裁判を実際に傍聴することで志望動機が話しやすくなり、それを面接で話すことにより面接官の雰囲気も柔らかくなったそうです。
そして裁判の傍聴と説明会に参加していたその後輩は、上位の成績で合格していました。
裁判の傍聴が合否に大きく関わることは明白であるので、必ず1回は裁判の傍聴と説明会に参加して志望動機としてしまいましょう。
裁判所職員の面接カードをより良くするテクニック
裁判所事務官限定の裏技ですが、面接カードを書く上でのワンポイントアドバイスを紹介します。
これは実際に人事を担当していた友人に聞いた、裁判所職員に採用したくなる人の面接カードのポイントです。
あくまでも面接官の印象が少し良くなる程度のことです。これをムリして入れるよりは、志望動機や自己PRを守ったほうが良い点が取れます。
裁判所事務官のアピールポイント
- 裁判所書記官になりたい
- 精神的に強いこと
入れるべき理由、入れた結果どのような印象を与えられるのか説明していきます。
裁判所書記官になりたい
裁判所事務官から裁判所書記官になりたいという理由を入れることで、成長しようという気がある人だと認識されます。
裁判所職員の中でも裁判所書記官は、裁判所事務官から試験を受けてなることができるものです。採用後も業務の中で経験を積み、知識を蓄えて試験に臨まなければいけません。
つまり裁判所書記官になりたいと考えている人は、採用後もスキルアップをする意思があるとみなされ、採用後も仕事に対する明確なビジョンを持っている熱意を持った人物という印象を持ってくれるはずです。
そのような人を面接官であれば、
辞退することはないだろう。
と面接官は思い、志が高いあなたを採用したいと考えます。
なので面接を成功させたい人は、裁判所事務官から裁判所書記官になりたいという理由をいれてみてください。
ただ、ここでもなぜ裁判所書記官になりたいかをはっきりさせる必要があります。
なんとなくなりたい。
では、むしろ悪印象です。自分の中で説明できる理由を準備してから、面接カードには記入するようにしましょう。
精神的に強いことをアピール
裁判所での仕事は、人々の人生を決める裁判に関わる仕事であるため、かなりストレスがかかると言われています。
例えば、自分の処理する書類や裁判所に訪れた日への対応、業務の進行。
これらは公務員の中でも、特に気を抜くことができない仕事です。自分の行動1つで誰かの人生を最優してしまうことがあります。
そのため、多くの人生に関わる裁判所職員の仕事は、ストレスも溜まりやすくなります。入庁すると、メンタルケアを行える場所が記してあるカードを支給される点を見ても、間違いありません。
そして、ストレスが溜まると離職する可能性は上がります。人が辞めてしまうと育成にかけたお金が無駄になり、残った人の業務が倍など、様々な面で不利益を被ります。
それを避けるために、面接官は
ストレス耐性の強い人を採用したい。
と考えています。
打たれ強い人間と印象付けられれば、ストレスがかかっても辞めにくい人間。頑張れる人材であるとアピールできる。
そうすれば、自然と面接官は良い評価をしてくれます。どこの面接でも重要なことですが、特に裁判所事務官ではストレス耐性についても記入しておきましょう。
裁判所事務官の面接カードまとめ
- 面接カードの記入項目は9つある
- 筆者の面接カードの書き方とコツ
- 裁判所の面接カードは入念な準備が必要
- 面接カード記入では基本的なことを気をつける
- おすすめの志望動機は「説明会に参加する」「裁判を傍聴する」
- 面接で好印象が欲しいなら「裁判所書記官」「精神の強さ」をアピール
裁判所事務官の面接試験は、面接カードを参考にして行われるため、どれぐらい作り込めるかで合格率に大きな差が生じます。
情報を知っているだけで、他の受験生よりも優れた面接カードを書くことが可能です。
今回紹介したことを参考にして、ほかのどの受験生も相手にならない面接カードを作り上げてください。
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