・一般職の仕事は?
・年収や給与は?
・受験資格は?
・試験の流れは?
こうした疑問に答えていきます。
国家一般職に最終合格して官庁訪問まで行った私がわかりやすく解説していきます。
本記事の内容
- 国家一般職の仕事について
- 年収や給与
- 国家一般職を受けるうえでの受験資格
- 採用までのステップ
記事を読み終えると、国家一般職についてすべてわかるので、国家一般職を受けるかどうかを決めることができます。
国家公務員一般職とは
国家公務員一般職とは、公務員のうちの国家職に分類される公務員であり、国のために働く人々です。
国家一般職の職員になると、法律として指定された政策を適正に執行する執行幹部として執行する事務を中心とした仕事をします。
国家一般職の仕事がなかったら、国の機能が停止してしまうため縁の下の力持ちとして、外せない仕事になります。
次から国家一般職の仕事について詳しく説明していきますね。
国家一般職の仕事の特徴
国家一般職は華やかなものではありません。
しかし上でも説明した通り、なくてはならない存在です。
そんな国家一般職公務員の仕事には、国家一般職の仕事の特徴は大きく分けると3つに分けることができます。
- 事務の執行
- ゼネラリストとして仕事をしていく
- 国と県の橋渡し役
この3つです。
一つずつ詳しく説明していきます。
事務の執行
国家一般職の仕事として一番大きなものは、政策の実現するために事務の執行を行うことです。
これは本省庁で企画立案された法律を適正に運営していくための仕事になります。
詳しい説明をすると、法律を実現するうえで障害となる問題点を発見し、多数の政策案の中から実現可能なものを実現していく仕事です。
この政策の実現の仕事がうまく機能していないと国がうまく機能しないことになってしまいます。
ですから一番重要な仕事として事務の執行が挙げられます。
スペシャリストとして働く
国家一般職に採用されると、採用省庁での実務をこなすスペシャリストとして仕事をしていくことになります。
採用省庁での深い知識を用いて、企画された政策が正しく執行されているか、国内部で起こっている問題点はなにかを見極めていきます。
その問題点をもとに総合職の人と政策を作ることもあり、スペシャリスト的な考え方が必要になる仕事です。
国と県の橋渡し役
国家一般職は国と県の橋渡し役としての側面を持っています。
主に地方の出先機関で採用された場合に行うことですが、本省庁から降りてきた政策を県へ伝える仕事です。
これは国の法律を国民へ周知させたり、さまざまな制度を利用してもらうためのかなり重要な仕事になります。
国家一般職の勤務地
国家一般職の勤務先は、東京の霞が関の本庁採用か地方の出先機関採用かによって、勤務地は大きく異なっていきます。
本庁採用された場合は、基本採用された場所で仕事をすることになり、何年かに1回地方の出先機関へ出向します。
地方出身者は地元の出先機関が多いですが、基本的には全国のどこに飛ばされるかはわかりません。
地方出先機関に採用された場合は、採用されたブロック内の出先機関を回ることになり、他のブロックへ移動になることはありません。
おおむね6~7県を何年かごとに回ることになります。
どちらも頻繁に全国各地に飛ばされるということはなく、大体一定のエリア内で仕事をしていくことになります。
しかし国家総合職の場合は全国に飛ばされるため、併願を考えている人は気をつけましょう。
国家一般職の年収・給料
国家一般職の給料も民間企業の平均給料と大きく乖離することはなく、ほとんど同額のため低い方ではありません。
しかし同じ公務員の中の総合職や、地方の大都市の公務員と比べると見劣りしてしまうのも事実です。
また勤務地によって差が出てくるため、正確な数字は出ませんがこれから平均的な給料について説明します。
実際の初任給や平均的な給料を見てみましょう。
初任給
行政職:218,640円
研究職:224,640円
平均給与
行政職:411,123円
研究職:558,786円
年収については詳しい値が出ていないので断定はできませんが、およそ620万円ほどになっています。
景気にも作用されるのでこれが正しいとは言えませんが、おおむねこのような給料になっています。
国家一般職の受験資格
国家一般職にも試験を受けられる制限である受験資格が存在します。
この受験資格知らずに勉強していると、本番前に試験が受けられないなんてこともあります。
なのでしっかり確認しておきましょう。
国家一般職を受ける大卒程度の受験資格はこのようになっています。
1 1990(平成2)年4月2日~1999(平成11)年4月1日生まれの者
2 1999(平成11)年4月2日以降生まれの者で次に掲げるもの
(1) 大学を卒業した者及び2021(令和3)年3月までに大学を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者
(2) 短期大学又は高等専門学校を卒業した者及び2021(令和3)年3月までに短期大学又は高等専門学校を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者です。
引用:人事院 https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/jyukennannnai/jyukennannnai_daisotsuteido_ippannsyoku.pdf
大体20~30歳の人なら問題なく受けられるようになっています。
これは大卒程度試験の受験資格ですが、社会人経験者採用もあるので確認しておきましょう。
高卒でも受験できるの?
国家一般職試験は、高卒程度の試験区分が存在しているため高卒の人も受験することが可能です。
高卒の国家一般職職員も少なくないため、なりたい人は絶対に確認しておきましょう。
高卒程度の受験要件はこのようになっています。
1) 2020(令和2)年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して2年を経過していない者(2018(平成30)年4月1日以降に卒業した者が該当します。)及び2021(令和3)年3月までに高等学校又は中等教育学校を卒業する見込みの者
(2) 人事院が(1)に掲げる者に準ずると認める者
引用:人事院 https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/jyukennannnai/jyukennannnai_kousotsusya.pdf
国家一般職の難易度【倍率】
国家一般職の難易度は、国家職の試験の中でもかなり高いレベルになっています。
なぜなら国の仕事に関われる責任感の強い仕事であるからです。
2019年の合格倍率は3.4倍となっています。
ですがこの数字は実際のところ正しくなくて、採用地区によって倍率が変化してきます。
なぜこのように差が出るかというと、地域の特色や周りの街によって大きく仕事のやりがいや苦労が変わるからです。
一番高い倍率と低い倍率を比較してみましょう。
近畿:4.1倍
北海道:2.2倍
ご覧の通り2倍ほどの差が出てきてしまうんです。
近畿は県がさまざまな面で発達しているほか、観光地などがあるため人気となっています。
逆に北海道では、北海道の端から端まで飛ばされる可能性があり、冬の仕事は大変なため倍率は低めになっています。
なので一般職の職員としてどうしても働きたい人は、倍率が低い地区で受験することがおすすめです。
しかし、倍率が低くても簡単な試験ではないのでしっかりとした対策が必要になりますよ。
国家一般職の試験の流れ
国家一般職の職員として働くためには、ある一定のステップを踏まなければなりません。
そのステップは国家専門職や地方上級と違い特殊なものもあります。
なので確認しておきましょう。
試験の流れはこのようになっています。
- 第一次試験:択一試験
- 第二次試験:人物試験
- 官庁訪問
- 採用
各ステップについて軽く説明していきます。
第一次試験:択一試験
この一次試験は、公務員として仕事をしていくうえでの、基礎的な知識が身についているかを確かめる試験です。
行政法や経済事情などの専門科目と文章理解や自然科学などの一般教養科目が、必要最低限身についているかを確認されます。
また、論文試験も課されることになります。
一般職の行政区分では、文章表現の力や現在の日本が抱えている問題の理解力が試される論文です。
そのほかの区分では、専門的な知識が要求される専門記述を回答することになります。
例年、ここで1/3程度にまで受験者が選別されます。
択一試験や記述試験について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
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第二次試験:人物試験
国家一般職の面接試験では、国家総合職と違い面接試験のみ課されます。
人事院面接は3対1の形式で行われ、面接官3人から順番に質問されてそれに答えていく方式です。
面接カードに沿って聞かれることがほとんどですが、たまにトリッキーな質問が飛んでくることがあるので注意が必要になります。
面接試験や面接カードについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
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官庁訪問
国家一般職では総合職と同様に志望官庁に官庁訪問することです。
総合職と違い国家一般職の官庁訪問は短く、1日で内々定か不合格かが決まります。
しかし、1日だけとはいえ官庁訪問では、官庁に関する深い知識が求められるため多くの準備が必要になってきます。
そのため白書やHPを見てさまざまな対策をしなければいけません。
より詳しいことを知りたい方はこちらをご覧ください。
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国家公務員一般職についてのまとめ
- 国家一般職は事務を行い政策を執行する仕事
- 給与は高くもないが安くもない
- 受験資格は制限がある
- 合格までのステップは「一次試験」→「二次試験」→「官庁訪問」→「採用」の流れ
- 難易度はかなり高いが地区次第で簡単にもなる
国家一般職は政策を企画立案するような華々しい仕事ではありません。
しかし、一般職の仕事がなければ国は正常には機能しなくなるため重要な仕事になります。
国を支える縁の下の力持ちとして仕事をしたい方には、うってつけの仕事になります。
勉強を重ねて国家一般職に合格してください。
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