- 簿記3級のネット試験って受からないの?
- ネット試験の雰囲気どんな感じ?
簿記3級のネット試験に受かった話はよく聞きますが、落ちた話はあまり聞きません。受かった人の話よりも、落ちた人の話を聞いた方が対策を立てやすくなります。
しかし簿記3級のネット試験は、最新の試験なので不合格の体験談が少ないです。
そこで本記事は、簿記3級のネット試験落ちた友人の話と口コミ、落ちる人の特徴を紹介しています。
これを知りたい人に書いてます
- 落ちた話を知りたい
- 落ちる原因を知りたい
- 成功者の話を知りたい
- 落ちないためにやることは何か
記事を読めば、簿記3級ネット試験でどのような人が落ちたのかわかり、そこから失敗しない対策取れるようになります。
簿記3級ネット試験に落ちた人の体験談を語る
そこで簿記3級の取得を目標に勉強をして、試験に落ちた友人Aに話を紹介します。ここからはAが実際に落ちてから、再度学習し受かるまでの話になります。
なお、簿記3級の基本情報は以下のとおりです。
試験科目 |
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試験時間 |
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受験資格 |
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実施期間 |
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合格点 |
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受験料 |
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これを踏まえて、どのようにして失敗したのかみていきます。
1度目の試験に落ちた時
まず、私が簿記3級を取ろうとした理由ですが、私は会社で事務職をしており、部署移動で会計と簿記の知識が必要になったためです。
会社の同僚に聞いたら
1ヶ月で簡単に取れるよ。
と言われたので、BOOKOFFで教材を買って勉強をスタート。会社で簿記関係の知識には軽く触れていたので、特に躓くことなく進めていきました。
教科書を2周、問題集を1周して一通りわかったので、ネット試験に挑戦です。
合格は7割でいいし、受かるだろ!
と試験当日に向かいます。さすがに緊張しましたが、自信を持って試験に臨みました。
しかし、結果は思わしくありません。
- 第1問:32点
- 第2問:10点
- 第3問:14点
- 合計:56点
と合格ラインである70点を下回り、落第してしまいました。
「必ず受かる」と思っていたので、信じられない気持ちで会場を後にしました。
落第から再学習まで
初めはショックでしたが、仕事で必要になるのでこのままではいけません。
そこでまずは落ちた理由を分析します。何が足らなかったのか、受かった人との違いは何か。検討しはじめると以下の点がダメであるとわかりました。
ダメな点
- 問題が解けない
- 意味が理解できない
- 時間が足りない
これらの点が自分に足りないことに気づき、改善して本試験に挑戦する決意をします。
合格するまで
まずは参考書選びです。ネットを見たり書店を回り、自分に合ったものを探し回りました。結果、私はイラストが多いテキスト&解説が細かい問題集を選択。
今まで
まぁ、後々わかるでしょ。
と飛ばしていたところも簡単にわかるようになりました。
そうしてテキストを見て再勉強しながら、同時に問題集を確認。解説などでわからないところがあれば、戻りながら確かめる作業をしました。
簿記の基礎から見直し、繰り返し演習を行うことで、自分が理解できなかった部分を再認識。理解できない部分はネットで調べたり、簿記に詳しい同僚に質問したりすることで、知識を深めていきました。
あと、勉強するときはこの点に気をつけました。
- 学習習慣を身に着ける
- 過去問を解きまくる
- タイマーでの時間管理
- 適度に総復習
この点は必ず意識。そうすることで途中で投げ出すことなく、試験で結果を残せるほどレベルアップできました。
加えて、私は数字が苦手だったので、計算問題に力を入れて対策をしました。
そうして学習を重ね、1ヶ月の月日が過ぎ、再度簿記3級ネット試験を受験。結果、合格。
再度受験する前には、模擬試験を数回受けて、自信をつけることもしました。
感想
この失敗した経験から、勉強する場合は、十分な準備が必要と思いました。継続的な学習、苦手を先延ばしにしないこと、自分の使う教材の選別。これらがないよりも大切です。
また勉強をサボっていれば、良い結果は手に入れることができません。
ですが、失敗したことでいいこともありました。挫折から立ち直ることができ、自己成長の機会を手に入れられ、新たな学びにつなげることができました。
【簿記3級】ネット試験の口コミについて
上で紹介した友人Aは試験当日以外のところが深く紹介されていました。今度は試験当日の体験談を3人分紹介していきます。
なお、3人の状況は以下のとおりです。
- αさん:30代男性:社会人:合格
- βさん:20代男性:学生:合格
- γさん:20代男性:学生:不合格
αさんの体験談から話していきましょう。
αさん:30代男性:社会人
私は会社で簿記関係の仕事をすることになったため、受験を決意しました。
会場に着くと試験部屋に入る前に荷物をロッカーに預けさせられます。
会場に私が持ち込んだのは、「身分証」「電卓」「試験会場で渡されたIDやパスワードが書いてあるバインダー」です。他にもティッシュなど持ち込めるそうですが、持ち込む前に試験官に確認を取ったほうがいいと思います。
そして試験会場に入ると、すでに何人か試験を行っていました。時間はバラバラで受けられるみたいです。場所は自由席であったので、適当な場所に座りIDとパスワードを打って試験開始。そこから先は1時間の勝負です。
問題は「仕分け」「勘定の転記」「貸借対照表と損益計算書、精算表の作成」でした。
特に第二問である勘定の転記が難しかったですが、問題集の予想模試で出た問題がほとんどで何とか解けました。順調に解き進め時間切れになり、答案を提出するとすぐに合格判定に。結果は85点で合格!意外と何とかなるものです。
個人的に試験中感じたことは、出入りの音やタイピング音、人の唸り声などが予想以上に聞こえることでした。
試験場所によっては、ヘッドホンや耳栓を貸し出してくれるところがあるらしいので、皆さんが受けるときは、貸し出し有りのところにした方がいいと思います。
βさん:20代男性:学生
試験開始15分前に着き受付開始。注意事項の説明や誓約書へのサイン、ロッカーへの荷物片づけなど結構時間がかかりました。もう少し早めに到着しておけばよかったと思います。
試験開始の20分前に着いていると、余裕で準備まで終えられる感じです。
そして試験室に入り、試験を開始。大問1は「仕訳」、大問2は「台帳・記帳の完成」大問3は「B/S、P/Lの完成」でした。
大問2がとても難しく後回しで解きました。大問2には最後まで苦戦しましたが、残り5分で突然ひらめいて急いで答えを入力。解ききることはできませんでしたが、76点で受かりました。
全体として難しい試験だったと思います。でもしっかり勉強を重ねていれば、受かることも無理ではない試験でした。
試験前にやっておいたほうがいいことは、ネット試験のためのパソコンの練習です。操作になれていないと、最初で躓いて最終的に時間が無くなってしまいます。
γさん:20代男性:学生
テキストと問題集を使って、独学でネット試験に挑みました。
会場の中で参考書類を見ることはできなかったので、そのまま試験開始まで待って受験票だけ持って会場へ。
試験官の説明の中に「電卓」の話がなかったので私は持ち込みませんでした。ですが、本当は説明がないだけで持ち込みはありだったようです。
そうして試験を受けたのですが、電卓も持ち込めないばかりか問題が難しすぎて解けませんでした。
問題の中身は「仕訳」、「家賃の問題」、「試算表関連」。仕訳は何とか満点でしたが、第二問と第三問がボロボロです。
最終的な点数は56点でした。私から言えることはただ一つです。テキストと問題集を2周程やったからといって、受けるのはやめましょう。
まず受かりません。知識の片隅になんとなく覚えている程度です。問題集をたくさん解き、模試で対策を積んでから受けてください。
簿記3級のネット試験に落ちた人の特徴
ネット試験難しすぎ…。
という言葉を耳にします。
こういう声を聞くと、とても難しい物ではないかと思いますよね。でも実際は、落ちる人達にはある特徴があります。
落ちる特徴
- 試験自体を舐めている
- アウトプットを軽視
- 本試験を想定していない
試験自体を舐めている
簿記3級といえば、簿記の中でも初心者向けの物です。ネットでも「簡単ですぐ受かる!」と言われています。
そのような情報により、
すぐに受かるでしょ!
と試験を舐めてしまい、受けてみたら落第というパターンが多く見られます。
しかし、3級といえども立派な資格試験です。毎回の試験も不合格者は50~60%にも上り、決して簡単と判断することはできません。
またネット試験は筆記試験よりも簡単という噂もTwitterなどでよく見かけます。確かに、比べると少し簡単ですが、圧倒的ではありません。
そのような言葉を信じて、入念な対策をすることをせず、
行けそうだから受けた!
と試験に挑戦して落ちてしまいます。
適当な知識で受けても簿記3級のネット試験には受かりません。資格試験との認識を持ち、しっかりと時間をかけた準備が必要になります。
アウトプットを軽視
知識は自分で持っているだけでは意味がなく、それを表に出すアウトプット力が大変重要です。
皆さんも教科書だけ覚えて、このような経験になったことがあるでしょう。
この解き方なんだっけ?
それはアウトプット力が不十分であり、自分のものにできていないからです。インプットだけでは問題が解けるわけではなく、表に出せる状態でなければ、点数は取れません。
落ちる人は問題を解く重要性を理解しておらず、ひたすらテキストを読むだけのインプット作業で終わっています。
本試験を想定していない
簿記3級の試験時間は60分と短く設定されており、その中で大問3つを解く必要があります。
すべて解くためには、悠長に時間を使っている暇はありません。練習をして時間の使い方や解く順番を決める必要があります。
しかし落ちている人は、時間を気にすることはありません。ただ、長時間考えた末に解ける練習を続けています。
結果、
- 本番で時間をかける→解き切れない→落第
というようなことが起こってしまいます。
実際、落第者の多くがこのパターンです。私も簿記2級を受けた時は、この理由もあり不合格になっています。
落ちた人から学ぶ受かる秘訣
先ほどは失敗する人のパターンを見てきましたが、受かる人はどのようなことをしているのでしょうか。
受かっている人は、例外なく行っていることがあり、それをしているかどうかで合格率が大きく変化します。
- 教材や道具を探す
- アウトプットを重視
- 十分な学習時間を確保
教材や道具を探す
教材と道具は自分に合っている物&使いやすいものを選ばないといけません。
これらは簿記3級で必須のものであり、本試験でも使用するものになります。そして何を選ぶかで本試験の結果に直結するものです。
以下のものは必ず厳選しましょう。
- テキスト
- 問題集
選ぶ基準
- 最新番であること
- 説明が簡単でわかりやすい
- 数年にわたり出版
- 自分に合っている
- 電卓
選ぶ基準
- 全体面と機能面の充実
受かるための絶対に必要なものであり、ここで手を抜くと落ちる確率が高くなります。
教材はインプット・アウトプットの要であり、自分の実力に直結するもの。道具は本番で自分のパフォーマンスを十分に発揮するもの。
自分が使いやすく、長く使っていられる物を購入してください。
アウトプットを重視
試験本番で自分の実力を発揮するには、何よりもアウトプット力を鍛えることが大切です。そのために問題集を解いて、知識をすぐに出せる状態にしていきます。
アウトプットで獲得できる能力
- 正確な意味の理解
- 問題のパターン化
- 時間配分の最適化
- ケアレスミスの減少
これらの能力が身に付き、着実に自身の実力を高めることができます。
その一番の方法としては、参考書を使って問題を解き、解答を確認すること。それだけでアウトプット力は勝手に上がっていきます。
ここで私がオススメするものがコレです。
問題の質が高く、解答もしっかりしているので、初心者・上級者であっても使えます。実際、私もこの本を使って受かりました。
十分な学習時間を確保
簿記3級に受かるまでの学習時間は、150時間~200時間と言われています。
この学習時間が短ければ、受かるために必要な知識が手に入れられず、試験問題が分かりません。ダラダラとやって時間を掛けることが良いわけではありませんが、時間を掛ければ掛けるほど実力は上がります。
学習時間も人それぞれであり、短く済む人もいますし、より長く掛かってしまう人もいます。
必ず150時間~200時間必要というわけではありませんが、初心者の人は目安としてこの付近まで勉強してください。
簿記3級ネット試験体験談・口コミまとめ
- ネット試験に落ちたAの話
- ネット試験の感想
- 落ちる人の特徴は「試験を舐める」「アウトプットを軽視」「試験想定しない」
- 受かるために「教材等の検討」「アウトプット重視」「学習時間の確保」が必要
今回は体験談と口コミを中心に、受かる人・落ちる人の特徴を説明しました。
しっかりと時間を掛けて、手を抜かずに学習を重ねた人は、結果が付いてきています。
一方、手を抜いた人たちの結果も予想どおりです。
あなたは体験談をもとに自分の学習スタイルを見直し、万全の準備を整えて試験に向かいましょう。