- 公務員の民法が難しすぎるんだけど、どうやって勉強するの?
- 図を使えとかいうけど、どうやって使うの?
「民法って難しいっていうけど、どんな教科なの?」「民法の勉強方法がわからないから勉強のしようがない…。」など悩む人も多いと思います。民法は複数の事例パターンがある複雑科目ですが、正しい勉強の中で解き方を身に着ければ、得点源の教科にできるという事実があります。
実際に私は1から勉強をはじめて国家総合職試験の民法で8割以上得点し、専門科目の得点は35点(40点満点)を取りました。
そこで本記事は、公務員試験の法律科目の中で重要だけど苦手な人が多い民法で、必ず6割以上取れるようになる勉強方法を紹介しています。
こんな人にオススメ!
- 民法を1から学びたい人
- 民法が苦手な人
- 民法を得点源にしたい人
この記事を読めば、民法が苦手で飛ばそうと思っている人でも得点源にすることができるようになります。
公務員試験における民法について
公務員試験のおける民法は、専門試験に属する教科です。
どのような教科であるかというと、「私人間の紛争を解決するための法律」になります。
私人間とは、「国や県vs一般人」ではなく、「一般人vs一般人」の争いです。
そんな民法はⅠとⅡに分かれており、Ⅰが【総則・物権・担保物件】、Ⅱが【債権総論・債権各論・家族法】となっています。どちらも外すことのできない重要な教科になっています。
ではどんなⅠとⅡで、具体的なテーマなど知りたい方もいるでしょう。
そんな人は、≪公務員試験の民法は超簡単!出題範囲やコツからわかる理由【まとめ】≫という記事に民法の出題範囲や絶対に勉強するべき試験種などについて書いているので、こちらをご覧ください。
より詳しい憲法の基本事項が書いてあります。勉強のコツも書いてあるので、必見ですよ。
公務員試験民法の勉強方法
民法という教科は、なんとなくで始めていい教科ではありません。しっかり手順を踏むことにより、勉強時間の大幅な短縮やミスのない解き方を身につけることができます。
それは参考書を使っていても変わることはありません。
参考書については、≪公務員試験民法で絶対腐らない参考書10選を評価・レビューして紹介≫でまとめていますが、勉強方法は基本的に以下の通り進めることになります。
- 民法の専門用語を完璧に覚える
- 図の書き方を理解
- 事例パターンを覚える
- 過去問を解いて完全理解
私はこの方法とあるテキスト・問題集を使って、で国家総合職試験に最終合格しています。すべての人が理解しやすいと言うわけではありませんが、この方法で勉強していけばミスは少なくできるはずです。
詳しい説明を項目ごとに分けて説明していきます。
①民法の専門用語を覚えよう
民法の勉強ステップ①は、民法の専門用語を覚えることになります。
なぜなら専門的な用語を覚えていないと、民法の意味がわからないからです。
民法にはいろいろな専門用語が登場します。それは普通に生活していて、法学部でもない限り絶対に知ることはありません。
例えば、知識0の状態で「善意無過失」という言葉の意味を説明できる人はいるでしょうか?さすがに無理ですよね。
この「善意無過失」や「悪意」など意味を知らなければ、民法を理解することも問題を解くこともできないんです。
だから最初に基本的な用語を覚える必要があります。
時間をかけてでもよく出てくる専門的な用語を覚えるようにしましょう。
具体的な勉強方法
とにかく音読して覚えるようにしましょう。
書いて覚えるよりも音読の方が音で覚えられるし、時間もかかりません。今後、民法でずっと使う知識になるので素早く思い出せたほうがいいですし、音読のほうが効果的なんです。
またここで覚えるのは、完璧な意味じゃなくていいところもポイントです。
ニュアンスで覚えて、イメージをつけておけば自然と使いこなせるようになります。
まず専門用語の説明をさせる問題は、記述試験じゃない限り出題されにくいですし、しっかり覚えようとすると時間が掛かります。
最初の取っ掛かりとしては、難易度が高めなので初学者の人はなんとなくで大丈夫ですよ。
では特に覚えておいてほしい言葉を紹介します。
- 善意
- 善意無過失
- 悪意
- 背信的悪意者
- 当事者間
- 第三者
- 物権
- 債権
これらの言葉はほとんどのテーマでも使うことになり、事象を分けるときのカギになるものです。
最低限覚えていないと問題も解けませんし、民法の理解もできません。スムーズに勉強を進めるためにも、音読で意味を覚えていきましょう。
②図の書き方を理解
民法の勉強ステップ②は、図の書き方を理解することになります。
図を書く理由は、民法が多くの人が関わる法律であり、文字だけだと正確に理解できないからです。
民法は人の権利が絡まりあって、一つの問題が構成されています。テーマいくつものパターンに分岐するため、それを1つずつ頭で理解することは困難を極めます。
例えば詐欺について考えてみましょう。
詐欺の場合最低でも以下のパターンを考えなければいけません。
- 「当事者間」か「第三者」が入っているか
- 詐欺をした者は「相手方」か「第三者」のどちら
- 登記の有無
- 第三者がいるなら「善意」か「悪意」か「善意無過失」か
これらのパターンを組み合わせると24通りできます。この複数のパターンをすべて言葉で覚えることができますか?
これだけならできるかもしれませんが、この先何十パターンも出てくことを考えると、無理ですよね。
そこで図を使うことで、情報を整理するんです!
絵で理解できるため、記憶に残りやすくミスのないやり方を覚えられます。
と思う方も知れませんが、絶対に図は書いてください。
実は私が「図を書く奴ってダサいな」と思って、図を書かない受験生でした。でも図を書かずに勉強していると、意味がまったく分かりませんでした。
さらに一緒に勉強していた友人と比べて、明らかに理解度が低かったんです。
夏ごろの模試で、結果を見たら私は民法1点で平均点以下。これではやばいと思い図書きはじめたら、ドンドン理解できて冬の模試では9割取れていました。
明らかに理解度とミスの数に影響が出てきます。
なので必ず図は書いて勉強をして問題を解く際にも使ってください。
具体的な勉強方法
図を書くといってもどういう風に書くかわからないと思いますので、具体的な書き方をお教えしようと思います。
例えば、「AがBに土地を売買してBが登記を備えてCに転売した」としましょう。
そうすると以下のような図ができます。
A
↓ ①売買
B(②登記) → C(善意無過失)
とこのようになります。
ポイントとしては、人、方向、行為の種類を意識すること!これらを図式化することで簡単に問題が解けます。
③事例パターンを覚える
民法の勉強ステップ③は、事例パターンを覚えるになります。
なぜなら民法には、テーマごとに数多くの事例パターンが存在するからです。
「意思表示」の分野を例を挙げて考えてみましょう。まず第1に考えることとして以下の3つを考えます。
「善意」「善意無過失」「悪意」です。
この3つからさらに「当事者間」「第三者」といった様々な条件が付与されます。
この時点で「善意+当事者間」「善意+第三者」「善意無過失+当事者間」「善意無過失+第三者」「悪意+当事者間」「悪意+第三者」の6パターンができるわけです。
これらを正確に理解し区別して覚えておかないと、問題を解くレベルまで届きません。この事例パターンをどれだけ覚えて、正確に区別できるかが民法で点数を取れるかどうかに繋がっていきます。
私の例ですが、事例パターンを覚えずその場で解いていこうとしても、点数は伸びていきませんでした。
区別がしっかりできていないんだから当たり前ですよね。そこで事例パターンを意識しつつ勉強を重ねていったところ、徐々に点数が伸びていったんですね。
最終的には、国家総合職の民法でも8割以上は取れていました。
結果が劇的に変わっていくので、事例パターンの理解は必ず行いましょう。
事例パターンの覚え方
事例パターンを覚える場合は、第2ステップで覚えた図を使って視覚的に覚えましょう。
上でも説明したとおり、図は情報の整理をするのにすごく役立ちます。
事象パターンの場合は「人」と「方向」が特に大切です。
「相殺」という行為を例にとってみると、相殺する側とされる側で行為の名称が変わったり。できることできないことがひっくり返ります。
相殺を例に出しましたが、相殺以外の法律行為も頭で理解するのは至難の技であり、よほど頭がよくないと絶対に混乱します。しかし図で勉強し覚えれば、出来上がった図を見て答えを出せばいいので難しく考えることはありません。
「人」と「方向」が視覚されケアレスミスもなくなるので、最終的に点数が大幅に上がります。
④過去問を解いて完全理解
最後のステップ④は、過去問を解いて知識の完全定着です。
これはどの試験勉強でもそうですが、アウトプットできなければ意味がありません。
思い出して文字に起こすことがなければ、記述だけでなく択一試験でも点数を取ることはできないですからね。
このステップ④をどれだけ真剣にこなせるかで、本試験の時に取れる点数が大きく変化します。
それには公務員試験が過去問を再編した問題が出題されることが多いということも理由の1つです。
公務員では新しく何かを始めるといったことは少なく、正確な事務処理を行うことが求められます。よって新問題で対応力よりも調べるよりも、既存の問題でどれだけ正確に過去の事例と同じ正解を導き出せるかを確かめられるんですね。
そのため過去問を解くことで、点数の向上が狙えます。
具体的な勉強方法
とにかく数をこなすことです。多くの問題を解けば解くほど、知識は定着していきます。
最低でも、問題集を10周は行いましょう。
ちなみに私は民法があまり得意な方ではなかったので、15周はしていました。
ポイントを挙げるとすると、苦手な問題はマークして説明できるなるぐらいまで解き続けることです。
苦手なものを後回しにしていても、苦手なまま。それなら迎え撃って、苦手を無くしたほうがいいです。
1週間も解き続けていれば、嫌でも説明できるぐらい覚えられます。最終ステップで完璧にしておきましょう。
公務員試験の民法まとめ
- 民法はⅠ・Ⅱに分かれておりどちらも重要
- 4つの勉強ステップで高得点が狙える
民法は苦手な人がとても多い教科であり、覚えるのも大変です。
しかし一度ものにすれば、大きな武器になります。
今回紹介した勉強法は、絶対役に立つので意識してみてください。
どんな試験に出題されるのかや出題傾向など知りたい人は、≪公務員試験の民法は超簡単!出題範囲やコツからわかる理由【まとめ】≫でより詳しく説明しているのでそちらをご覧ください。
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