・高卒程度ってなに?
・高卒程度の要件は?
・解く教科はどんなの?
・高卒は受かりやすいの?
・デメリットは?
こうした疑問に答えていきます。
実際に働く高卒の国家公務員や地方公務員から聞いた話を参考に作っているので、情報に間違いはありません。
本記事の内容
- 公務員試験の高卒程度について
- 高卒程度の要件と必要科目
- 高卒は公務員になりやすいのか
- 高卒のデメリット
この記事を読み終えると、高卒が受かりやすいのか、高卒のメリット・デメリットがわかり自分がどうするか決められます。
公務員試験の高卒程度とは
公務員とは国や県、市などに所属して国民のためにさまざまな業務を行う人々になります。
その仕事は、最先端技術支援や世界的なイベントの開催から、福祉システムの構築や円滑な遂行までありとあらゆる仕事を行います。
その公務員試験の高卒程度とは、国や地方自治体が行う公務員に必要な高校生卒業程度の知識を問うものです。
このほかにも大卒程度や社会人経験者などさまざまな枠があります。
今回はそんな高卒程度試験のことについて紹介していきます。
公務員試験を高卒程度で受けられる要件
高卒で受けることを決める前に受けられる要件を確認しておきましょう。
この要件を確認していないと、試験を受けられないかもしれません。
そうなると今までの勉強がムダになってしまいもったいないです。
それを避けるために要件は必ず確認しておきましょう。
地方公務員には自治体ごとに要件があるため、今回は国家公務員の高卒程度の要件を載せておきます。
【1) 2020(令和2)年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して2年を経過していない者(2018(平成30)年4月1日以降に卒業した者が該当します。)及び2021(令和3)年3月までに高等学校又は中等教育学校を卒業する見込みの者
(2) 人事院が(1)に掲げる者に準ずると認める者
引用:人事院 https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/jyukennannnai/jyukennannnai_kousotsusya.pdf
普通に生活していれば、ほぼ誰でも受けられる要件になっていることがわかると思います。
地方公務員も概ねこの要件に当てはまりますが、たまに当てはまらない自治体もありますので、確認はしっかりしておきましょう。
高卒程度で解くことになる教科
高卒程度の試験は、受験する教科が大卒程度と大きく変わります。
その異なる点とはは専門試験の有無です。
大卒程度の試験には、「憲法」や「民法」の法律科目の他「ミクロ・マクロ経済学」などの経済科目など、高校では習わないいろいろなものが必要になります。
反面、高卒程度では、教養科目という「文章理解」や「物理・科学」など高校生の時に習うものしか出題されません。
なので高卒で受ける人は、高校までの勉強の総復習をしておけば、問題なく受かるでしょう。
その高卒程度が解くことになる試験科目が以下になります。
【数的処理】…数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈の4分野で構成されている教養科目の中で最も重要なものになります。
【文章理解】…大学入試の国語と英語であり問題は長文読解です。数的処理と同様、教養科目では要の教科になっています。
【人文科学】世界史、日本史、芸術・思想、地理といった高等学校までの「社会」の教科になります。
【自然科学】化学、生物、物理、地学、数学といった理数系の知識が必要です。
【社会科学】政治、経済、社会、時事問題などの科目がこれに含まれます。この中で時事の知識は論文を書く際や面接試験などでも重要となります。
ほとんどが高校生の時に勉強しているものになりますよね。
これすべてを解くわけではなく、いくつか選択して解くので文系、理系で有利不利は絶対にでません。
安心して試験を受けてください。
教養科目について詳しく知りたい人や文章理解と数的処理の解き方が知りたい人は、次の記事を参考にしてみてください。
高卒程度の試験は公務員になりやすいのか?
皆さんが一番気になるところは、高卒の人は受かりやすいかどうかだと思います。
そのような先のことを考えて、高校卒業したら公務員になろうと思っている人に朗報です。
公務員の高卒程度試験は、受かりやすくなっています。
その理由は採用枠や試験内容などではなく、高卒程度特有のわけがあるからです。
その大卒よりも高卒が受かりやすい理由は2つになります。
- 試験のことをあまり知らない
- 本気で挑む人が少ない
この2点が大卒と大きく異なるため、高卒の試験は受かりやすくなっています。
次からはこの受かりやすい理由を詳しく説明していきます。
試験のことをあまり知らない
高卒で公務員試験を受けようとする人は、あまり情報収集をしていない傾向にあります。
なぜなら高校生は毎日の学校がありますし、就職と言われてもピンとこないためです。
そのため多くの高校生が、説明会などの情報収集の場に参加することを怠ります。
説明会では試験の内容は当然のこと、本試験に有利になる情報をたくさん教えてくれるため、参加しないことは基本ありえません。
ですが高校生には、その認識が薄いためあまり参加していないことも事実。
なので試験のことをよく知ったものが合格しやすくなります。
説明会の大切さや職員にどんな質問をすれば効果的かを書いた記事があるので、一度ご覧ください。
本気で試験に挑む人が少ない
高卒試験で受験する人は本気で挑む人が少ないことも特徴になります。。
なぜなら大学に通いながら受ける人や大学に行くけど一応受けておく人がいるからです。
高卒程度は大卒程度の就職試験と比べると予備の道があるため、本気で受ける人が少ない試験になっています。
おそらく本気で受ける人は3人に1人ぐらいになるでしょう。
そのため大卒程度より勉強しなくても合格できてしまいます。
私の友人の弟の話ですが、大学に通っていながら半年間勉強しただけで簡単に合格できてしまったようです。
もちろん努力は必要ですが、受かりやすいことは間違いないでしょう。
受けるか決める前に‼高卒のデメリット
高卒が受かりやすいとわかったから、さっそく受けよと思っている人は少し待ってください。
高卒には、上で紹介したメリットの他にデメリットも存在します。
そのデメリットを知らないまま受けて公務員になっても、後悔するかもしれません。
後悔しないためにもデメリットはしっかり確認しておきましょう。
そのデメリットは以下の2つになります。
- 大学生を経験できない
- 給料が低い
この2つのデメリットについて詳しく説明していきます。
大学生を経験できない
高校生で公務員になるデメリットの一つ目は、大学生を経験できないことです。
大学は勉強だけでなく、多くのものを学ぶ場になります。
そのさまざな経験ができる大学に行かないことは、かなりのディスアドバンテージです。
社会人になると職場で人間関係が完結するため、新しい友人を作ることは難しくなります。
同期も年上であることは間違いないため話が合うかわかりません。
またアルバイトなどの社会経験もできないので、上司との付き合い方もわからず社会人となります。
ストレスも溜まりやすくなるので要注意です。
給料が低い
高卒のデメリット2つ目は、大卒よりも給料が低いことです。
この差は意外に大きく職種によっては2〜3万円程度給料に差がつきます。
またこの差は年齢を重ねても埋まることはないため、同じ年に入庁した同期と比べると給料面では不利になってしまいます。
しかし一つだけその差を覆せるものがあるんです。
それは出世をすること。
同期の中でいい成績を残せば、出世できる可能性は十分にあります。
そこには高卒や大卒は関係なく純粋な能力で評価されていきます。
つまり高卒であっても大卒の給料を上回ることは十分にあるんです。
なので高卒最大のデメリットであっても、克服できる数少ないものになります。
公務員試験の高卒程度についてのまとめ
- 高卒程度は公務員試験の1つの受験形態
- 受験資格は概ね皆当てはまる
- 高卒程度は教養科目を解いていく
- 高卒程度は本気なっている勉強や情報収集をしていないので受かりやすい
- デメリットは「大学生を経験できない」「給料が低い」の2つ
高卒程度は本気で勉強や面接対策を行っていけば、受からない試験ではありません。
大学に通っていた人も、大卒程度ではなく高卒程度で受ければ結構簡単に公務員になれます。
しかしその分努力は欠かさず行う必要があるので、勉強や面接対策を怠ることはないようにしましょう。
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