・国家総合職の官庁訪問って?
・各クールの雰囲気はどんな感じ?
・官庁訪問後は何かあるの?
・アドバイスはある?
こうした疑問に答えていきます。
国家総合職の官庁訪問を経験した私がその実態をリアルに紹介していきます。
本記事の内容
- 国家総合職の官庁訪問とは
- 官庁訪問の各クールごとの説明
- 官庁訪問後は懇親会に参加すべき
- 【公務員国家総合職】官庁訪問時のアドバイス
この記事を読み終えると、官庁訪問でどのような質問が飛んでくるのかわかるため、官庁訪問が簡単になります。
国家総合職の官庁訪問とは
官庁訪問は、「自分が就職したい官庁から内定をもらうために、自分自身をPRすることを目的に当該官庁に訪問すること」です。
このアピールがうまくいき省庁に気に入ってもらえれば内定・採用の後、晴れて公務員として仕事ができます。
詳しいことはこちらの記事に書いてありますのでこちらを確認してみてください。
関連記事 知らないと損する‼官庁訪問のクールや事前準備【国家公務員総合職】
次からは私が体験した官庁訪問について話していきます。
国家総合職官庁訪問『第1クール』
受付開始30分前に集合場所に到着すると、すでに数人並んでいました。
もう少し早く来てもよいと思い受付の時間まで待機。
受付を済ませた後、待合室へ案内されます。
待合室は、院・学部・既卒では分けられておらず、同じ待合室で名前が呼ばれるまで待つことになりました。
待合室には白書がおいてあって、受験者たちは各々が持ってきた資料や白書を読んでいました。
【面接1回目】
10時頃に1回目の面接が行われました。
面接の内容は原課面接です。
最初に朝は何を食べたか、ホテルからはどのようにここまできたのかなど雑談から入り、緊張をほぐしてもらえました。
次の質問で自己紹介をしてくれと言われたので自己紹介。
その後相手の自己紹介と経歴を聞き、それに対しての質問があるかどうかと質問されました。
なので、実際に行っている業務についての質問をしました。
次に軽い業務説明を受けることになりましたが、業務に関する質問はされませんでした。
そのあとは、志望動機や今までやってきた取り組みなど面接カード通りの質問。
一通り話し終えると時間だったようで1回目の面接は終了しました。
次の面接までの間にほかの受験者の人たちと意見交換をしながら待っていました。
知らないことや難しい質問への答え方など、自分が思いもしない考えが出てくることがあるので絶対に話すようにしてください。
【面接2回目】
14時ごろ2回目の面接です。
これも原課面接であり、最初に自己紹介と自己PRを3分してくれと言われました。
あらかじめ3分間で自己紹介と自己PRをする練習をしていたので簡単でしたが、面接室には時計がなかったので3分という時間を体に教え込ませる必要があると感じました。
その後は面接カードに沿った質問が続きましたが、突然踏み込んだ質問をされました。
志望理由についての質問です。
この質問はゼミでの研究を踏まえて説明をしました。
そこから「では省の中でやりたい仕事はあるか」「その内容や理由を教えてくれ」という内容の質問をされたのち、「本省庁でその仕事ができなくなるかもしれないが、その場合あなたはどうするのですか」という質問をされてしまい回答に詰まってしまう場面がありました。
このとき歯切れの悪い回答になってしまったので、評価はあまり高くなかったと思います。
今思えば、「自分が調べてきたほかの業務についても興味があるため、そちらでも力を発揮したい」ぐらいのことを言うべきであったと思います。
最後に業務に関する質問はあるかといわれ、2、3質問させていただき2回目の面接は終了。
【面接3回目】
17時ごろ3回目の面接です。
ここで初めての人事面接でありましたが、いままでと同じように面接カードの内容に沿っての質問でした。
自身の性格や趣味などについて興味を持っていただき、和やかな雰囲気で面接が進んでいきました。
ある程度話し終わったところで「私たちの省が関わったもので最近の気になるニュースはありますか」と言われたので、朝の新聞に載っていた記事を話させていただきました。
しかしこれに関しては、良く調べたものを話すべきであったと思います。
朝に見ただけの記事では、自分の考えを盛り込んだ回答ができないので、アピール不足だと感じました。
その後面接終了が伝えられ、待機が命じられます。
【面接終了後】
19時ごろ1人ずつ番号が呼ばれ返されていきました。
ここでエレベーター前に呼ばれたので噂のエレ送かと思ったのですが、第2クールも来てくださいと告げられ、1日目は無事終了しました。
国家総合職官庁訪問『第2クール』
この日は1回の面接と出口面接だけで終わりました。
【面接1回目】
10時ごろから40分ぐらい面接を行い、その間に省庁の仕事に関わる質問をいくつかされました。
幸いなことに自分が調べてきた内容であったため、特に詰まることもなく答えることができました。
面接カードの研究テーマのことについて多く聞かれたので苦ではなく、むしろのびのびと答えることができたのでよかったです。
【出口面接】
14時ごろ、受験番号を呼ばれ出口面接を行いました。
ここでは、「今日の面接はうまくいったかどうか」「うちの仕事にどのような印象を受けたか」など軽めの質問をされた後、「ご縁がありましたら電話します」と言われました。
一日目の手ごたえがなかったので「落ちたかな」と思いましたが、電話で次のクールもお願いしますと言われ、無事第3クールに進みます。
国家総合職官庁訪問『第3クール』
第3クールは2日しかないので受験者がある程度厳選されます。
1日目には第1志望の人が集合するので当然ながら受験生の人数は増えていました。
予定されていた集合時間より前に全員そろっていたので集合時間とほぼ同時に面接が始まり。
今回の面接には課長補佐級の方が面接官もいて、合計で3名の方と面接をしました。
【面接1回目】
面接の内容は、人事院面接と似たような内容で面接カードに沿って質問され、それに回答していくという方式でした。
あまり深い内容は聞かれませんでしたが、第3クールまで来る人は志望度が高いと思われているので採用された場合、「住む場所はどうするのか」「他にはどの省庁を受けているのか」「この省は第何希望なのか」など聞かれました。
ここで注意してほしいのは、決してマイナスな回答はしないでほしいということです。
志望はもちろん第1志望、住む場所はすでに決めてあるぐらいは言って「自分はここが1番ですよ」とアピールしてください。
【面接2回目】
2回目の面接も大体似たような内容でしたが、「この省に来てもらえればこのような事務に携わることができ、多くの経験ができる」「他にもこのような業務している」などいろいろ教えていただき志望度が高まった面接となりました。
【出口面接】
出口面接で次のクールへ進んでほしいことを告げられ、その日は終了。
国家総合職官庁訪問『第4クール』
この日の面接はほぼありません。
第1クールで聞いた業務説明よりも詳しい説明をされ、その後は「ストレスはどのように発散するか」など他愛のないお話をしました。
面接が終わってすぐに次のクールの予約をさせてもらいました。
ここまできたら落とされることはないはずと思いながらも、最終日に向けて準備を進めていきます。
国家総合職官庁訪問【第5クール】
ここで内々定をいただくことになったのですが、面接らしい面接はしませんでした。
ですが役職が上の方と1対1の面談があり、そこで波長が合うかどうかが見られていると感じました。
堅苦しいものではないので気を負うことなくリラックスして臨んでください。
これまで官庁訪問で答えたことを言い、墓穴を掘るような発言さえしなければ内々定はいただけると思います。
官庁訪問後は懇親会に参加すべき
官庁訪問後はその日のうちに懇親会があるので、できる限り参加しましょう。
参加したほうがいい理由は、同期や先輩方との距離が近づき仕事がやりやすくなるからです。
実際に私は参加してみて、先輩方から説明会では聞けないような話をいろいろ聞きました。
地方の人は東京に住むときの参考にもなるので、ぜひ参加してください。
【公務員国家総合職】官庁訪問時のアドバイス
私が官庁訪問の際に気を付けた点を身体面・精神面に分けてまとめました。
紹介することをしっかりと気をつけて、本番に臨むようにしてください。
なぜなら官庁訪問本番で、思うように力を発揮できないからです。
いままで入念な準備をして、あと1歩のところまで来ているのに不合格になったら悲しいですよね。
絶対に合格するために以下のことは必ず気をつけましょう。
【身体面】
睡眠時間と食事には気をつけてください。
どうしてかというと、慣れない環境なので睡眠と食事に気をつけていないと、すぐに体調を崩すからです。
連日の緊張から食べ物がのどを通らない、眠れない言う人は大勢います。
私の友人がそうでした。
そうしてあまり食べ物を食べず、睡眠時間も少なかったので体調を壊してしまいました。
幸い友人は中休みで体調を整えたからよかったですが、次の日も訪問だったらゾッとしますね。
官庁訪問を万全な状態で行うためにも、睡眠時間と食事はしっかり取るようにしてください。
【精神面】
メンタルケアは欠かさずにしておきましょう。
そうしないと、途中で集中力が切れたり、体調を壊す場合があります。
官庁訪問中は常に気を張ってしまいがちです。
そのためどこかでリラックスしないと、頭がおかしくなってしまいます。
私はそうなりそうだったので、友達と意見交換を兼ねて食事などをしてリラックスする時間を作っていました。
そうしていたので、最後まで集中して官庁訪問を続けられたと考えています。
なので時間に余裕がなさそうでも可能な限り、リラックスできる時間を作っておきましょう。
国家総合職の官庁訪問まとめ
- 官庁訪問とは省庁に自分をアピールするもの
- 各クールの経験談
- 官庁訪問後の懇親会には絶対に参加
- 身体面と精神面に注意しておくこと
官庁訪問は志望官庁と波長が合うかどうか、つまりはマッチングなのです。
ご縁がなかった省庁とは、波長が合わなかったということです。
仮に就職できて働き始めても自分がつらいだけだったと割り切って次の面接に臨むようにしましょう。
落とされたことを引きずると、次の面接がひどいものとなってしまいます。
なので、前向きな気持ちで面接に臨んでいきましょう。