- 簿記3級と2級って同時に受けられるの?
- 同時申し込みはした方がいいの?
「簿記3級と2級は同じ日に試験するの?」「ネット試験でも連続で受けられるの?」など同時に受験して、一発で資格を取りたい人も多いと思います。
簿記3級と簿記2級を同時に申し込めるか、商工会議所のHPでも確認できないため受けれるかわからないという人がいるのも事実です。
実際に私の友人が同時に受けようと思った時、情報が無さすぎて諦めたと言っていました。
そこで本記事は、簿記3級と2級を同時に受けることができるのかどうかを重点的に説明していきます。
こんな人にオススメ!
- 簿記3級と2級を受ける人
- 同時受けしようか迷っている人
記事を読めば、簿記試験で同日受けが可能なのかどうかや本当に受けるべきなのかを決めることができます。
簿記3級と簿記2級は同時に受けられるの
簿記3級と2級は同時に受けることはできるのか気になりませんか?
「一個ずつステップ踏むのが面倒くさい」「保険で3級も受けておきたい…。」いろいろな考えがあると思います。
結論から言いますと、同時に受験することは可能です。
また、3級を飛ばしていきなり2級を受けることもできます。
しかし3級と2級を同時に受けられる体制は整っていても、私は連続で試験を受けることをあまり推奨していません。
それには3つの理由があります。
- 試験範囲の違い
- 集中力の低下
- お金のムダ
上記の3つのデメリットがあるため、同時に受けることのメリットを差し引いても、許容できません。
ではなぜ、私が同時受けをあまりオススメしないか詳しい理由を話していきます。
①試験範囲の違い
まず、同時受験をオススメしない理由1が、試験範囲が大きく違うからです。
簿記3級と簿記2級では、同じ試験範囲もありますが、全く違う範囲も半分ほど含まれます。
そのため、「学習を重ねれば延長線でわかる!」というようなものではないんです。
簿記3級では商業簿記のみが試験範囲であり、比較的簡単であり学習部分も限定的になります。
しかし、簿記2級では商業簿記に加えて、工業簿記が参入してきます。
この工業簿記が商業簿記とは、別の考え方になるため多くの人が苦戦していくんです。
その苦戦するものに、挑むにはそれなりの準備が必要。一つ一つ試験を受けて行った方がいいわけです。
②集中力の低下
同時受験をオススメしない理由2は、集中力の低下です。
簿記の試験は長いため、集中力の低下による失点が予想されます。
簿記3級の試験時間は60分、2級の試験は90分にも及びます。この2つを合計したら150分。
2時間30分も頭をフル回転させることになるんです。
しかも、ただ頭を使うわけではありません。
計算問題と文章問題がごちゃごちゃになったているものを解くので、とてつもなく脳は疲弊します。
そんな中で最後まで集中力が持つ人はごく僅かでしょう。
さらに、簿記2級をメインに据えている人は、後半で試験を受けることになるので、かなりキツイ試験になります。
集中力の観点からも同時受験は、あまりオススメできません。
③お金のムダ
同時受験をオススメしない理由3は、お金のムダになる可能性があるからです。
単純な話、お金が一つの試験を受けるよりもかかります。
簿記3級は2,850円、簿記2級は4,720円、それに事務手数料550円が必要です。
そこまでのお金を払って、同時に受ける意味があるのでしょうか?
別々に受けても、同時に受けても値段は変わることはありません。
同時に受けると一つの試験に避ける学習時間が減るため、受かる確率も自動的に下がっていきます。
それで両方とも落ちてしまうと、すべて合わせて8,120円の喪失。
お金だけムダに無くなってしまっています。
先程も言いましたが、ネット試験により急ぐ必要が無くなった簿記試験です。
なので、お金のムダになる受け方はしなくても良いのではないでしょうか。
簿記3級と簿記2級を同時に受ける意味はある?
正直な話、私自身は同時に受ける必要はないと思います。
昔は4か月待たなくては再試験できなかったので、保険として受ける意味がありました。
しかし、今は昔と違いネット試験がはじまりました。
ネット試験は自身の好きなタイミングで試験が受けられる試験です。4か月の期間を待たずに、早ければ、1週間のうちに受けることもできます。
また簿記2級があれば、別に簿記3級の資格は就職等では必要ありません。
現状、時間の制約がないので、同時に受けなくてもいいと思われます。
どのように受けるのがオススメ?
簿記3級を筆記試験かネット試験で受けてから、ネット試験で2級を取得することをオススメします。
この手順を取ることで、資格を保有しつつ社会でも使える知識が身に付くからオススメです。
いきなり2級を取ってしまうと、3級の範囲を飛ばす可能性があります。
飛ばしてしまうと、実践で知識を正確に使えない可能性が出てきます。
しかし簿記3級から取得していけば、正確な商業簿記の地盤の上に工業簿記の知識を蓄えられるため、社会でも知識が使えないことはありません。
ここで私の友人であり、簿記3級を取らずに簿記2級を取った人に話をしましょう。
友人は簿記3級を飛ばして2級をしたところ、社会に出てから3級の学習を改めて行なったと言っていました。
その理由は、商業簿記の知識が曖昧であったからだそうです。
2級では主に工業簿記に力を入れた問題が多数出題されます。
2級のテキストも商業簿記よりも、工業簿記をメインとした作りになっているものが多いです。
簿記2級自体が工業簿記を積極的に聞いてくるものであるため、商業簿記の知識が浅くなってしまったと友人は言っていました。
簿記は就職・転職に有利な資格ですが、社会に出た後もスキルを活用する場面がたくさんあります。
その場面で、「商業簿記が曖昧です…。」では資格を取得した意味がありません。
しっかりと使いこなすことができ、有能な社会人となるためにも3級からコツコツ受けて、知識を正確に定着させていきましょう。
同時に受ける方がいい人の特徴
あまり同時受けをオススメしませんでしたが、中には同時に受けた方がいい人もいます。
大きく分けると2パターンに分けられます。
まず1パターン目が「すでに学習を終えている人」です。
「すでに学習を終えている人」は、3級の商業簿記の知識がバッチリ入っていて、2級で必要になる工業簿記も完璧である人。
時間にして、最低400時間以上学習を重ねた人であれば、この「すでに学習を終えている人」に当てはまるかもしれません。
絶対に3級も2級も簡単に受かる自信がある人のみ受けられるパターンです。
次に同時受けがいいパターンは「時間がない人」になります。
「時間がない人」は様々な事象により、同時受けを余儀なくされた人です。
例えば、「就活までに資格を一つ取らなければいけない」「すぐに起業したい」など切羽詰まった事情がある人になります。
就活で何も資格がないのは痛いですし、ビジネスは早く始めた方が有利です。
絶対に逃すことができず、時間が足りないような人は同時受けに適しています。
以上の2パターンのどちらかに当てはまるのであれば、同時受けをしてもいいと思います。
しかしこのパターンに当てはまらず、なんとなくで適当に同時受けを行うのはやめましょう。
併願で申し込む方法
簿記3級と2級を併願する場合でも、特別な方法は必要ありません。
普通に申し込めば、同日に受けることが可能です。
筆記試験の場合とネット試験の場合で、少し申し込み方が違うのでそこだけ注意しておきましょう。
筆記試験の場合
- 商工会議所へ電話
- 申し込み登録
- 申込書への記入
- 受験料・事務手数料の支払い
- 受験票の到着
- 試験
ネット試験の場合
- 受験者登録
- 受験予約
- 領収書の発行
- 試験
どちらの試験もかかるお金は変わりません。
ただ、申し込みの簡単さと時間の長さを比べると、ネットでの申し込みの方が早いです。
自分の受けたい方を選択しましょう。
なお、より詳しい手順を知りたい人は≪【2021年】簿記3級の申し込みで失敗しない正当な方法を紹介!≫の記事を見てください。
各手順の細かな説明と申し込む上での注意点を説明しています。
簿記3級2級同時受けまとめ
- 3級と2級の同時受けは可能
- 受ける意味はあまりない
- 実力がある人や時間がない人は同時受けok
- 併願する場合と手続きに変更はなし
ここまで説明してきてわかったと思いますが、簿記3級と2級の同時受験はあまりオススメできません。
いろいろムダにしないためにも、知識を蓄えるためにも一歩ずつステップを踏んでください。
そうすれば、合格することができ、社会でも通用する力を身につけられるはずです。