- 正式名称で書かなくてはいけない?
- 簿記3級は就職に有利になるんだろか…
簿記3級が履歴書に書いてもいいものなのか、どれぐらい影響のあるものなのか気になりますよね。簿記3級は国家資格ですが、比較的簡単と言われており、「取っても意味がない」という人も多くいます。
私も取ることでプラス評価になるのか、書いてもマイナスイメージを与えないかわからず、履歴書への記入を迷っていました。
本記事は、簿記3級が履歴書に書けるのかやどれぐらい評価されるのかなどを「新卒」「転職者」などと区別しながら説明しています。
これを知りたい人に書いてます
- 簿記3級を履歴書に書きたい
- 正しい書き方を知りたい
- 評価される履歴書のコツを知りたい
- 新卒と転職の評価の違いを知りたい
読み終えると、簿記3級がアピールできる資格なのかどうか、履歴書への正しい記入方法などを知ることができます。
簿記3級は履歴書へ書けるのか?評価はされるのか?
このように簿記3級を書いてもいいものかどうか疑問に思っている人も多いでしょう。
簿記の資格の中で1番取りやすくても、キチンと評価されます。書かないことはただ損をするだけになるので、資格を所持している人は、必ず記入するようにしましょう。
その理由としては以下の理由があります。
- 簿記の知識をアピールできる
- 人柄を証明できる
簿記の基礎知識をアピールできる
どのような企業であっても、お金を取り扱うので、簿記の知識は役に立ちます。そのため、入社後に簿記に関連した研修を実施する企業もあります。
ただ簿記は基礎を覚えることが難しく、理解するために長い時間かかることも珍しくありません。
1から覚える人よりも、ある程度知識がある人を採用したほうが企業としても手間がなく、即戦力として使いやすいです。
その基礎知識を持っていることをアピールできるため、簿記3級はしっかり評価される資格になっています。
私の友人も就活時に、面接官に
と話のタネになるとともに、好印象を持たれそのまま就職。また入社後は簿記のスキルを買われて、希望であった経理の部署に配属になっています。
入社前のアピールにも入社後の部署希望にも使える資格となっています。
人柄を証明できる
簿記3級をはじめとした国家試験は、適当に学んでいて取得できるものではありません。平均合格率は40%程度であり、しっかりと努力していないと、取ることができない資格です。
それを採用企業側もわかっており、履歴書で見かけた際には、
と必ずといっていいほど思ってくれ、好印象を持ってくれます。
その粘り強さなどを自分の強みとして、エピソードに混ぜることができれば、話に説得力が生まれ、面接官も信じやすくなる。
企業側も地雷社員を採用する確率が下がるので、直接的な加点ではなくても採用率は上がります。
簿記3級は就職・転職の履歴書で使える?
上で紹介したとおり、簿記3級でも評価はしてもらえます。
ですが、その評価は新卒であるか、既卒・転職であるかで大きく分かれます。違いを確認して、自分が資格を最大限生かせるようにしてください。
新卒の場合
新卒の場合は、簿記3級を持っているだけで大いに評価されます。
理由
大学生でも就職する前に、資格を取得しようと動いている人は少なくありません。
ただ持っている資格の種類が違います。
多くの人が特定の会社で使える資格or使えない資格を持っている場合が多いです。
特定の資格
使えない資格
このような資格が特定の会社で使える資格or使えない資格になります。これらの資格を持っていても、特に評価されることもありません。話のタネになることもないでしょう。
そこで簿記3級です。
簿記の中で一番下の資格ですが、保有していれば、会計の基礎はできているためと判断されます。
そうすると、
戦力として期待できる!
と何も実用性のない資格を持っている就活生よりも、企業の人は魅力的に感じてくれます。
採用枠の残り一人を決めるときで、能力の拮抗している就活生がいたら、簿記を保有している方を企業は絶対に採用します。
最後の決め手にもなる資格なので、取っておいて損になることは絶対にありません。
転職の場合
転職の場合、新卒ほど簿記3級が有利に働くことはありません。
理由
より高度な知識が求められる
転職などの経験者採用の場合、ある程度の実力求められることになります。その時、簿記3級程度の資格ではあまり評価されないことが多いです。
面接官としては、
業界に対応した資格保有者が欲しい。
とこのように考える人たちが多く、特定の求人を出している企業も多いです。簿記3級の資格では役不足となってしまいます。
また、前職で簿記3級の資格を取得している人も多数存在しています。社会人として働いていくうえで、簿記の知識は必要になる局面が多く、持っていて損はしない資格です。
必用的になるのなら取得しないことはなく、必然的に簿記を取得しますよね。しかも簡単であり、すべての基礎となる簿記3級であればなおさら多くの人が持っています。
これらの理由により簿記3級を持っていても、大きく評価が上がることは基本的にはありません。
しかし、ここで大きな落とし穴があります。
それは
と思われることです。
多くの人が持っている簿記3級を持っていない人を企業は評価しません。同じような人であれば、資格を持っている人を採用します。
仮にあなた以外の人が簿記3級の資格を保有していたら、あなたの評価はマイナスからのスタートになります。
採用される確率が下がるため、メリットはないけどデメリットはある。そのため、転職者であっても保有しておくべきだと思います。
絶対NG
上記で紹介していたのは、評価されるパターンの人達です。中には簿記3級を書かないほうがいい場合ももちろん存在しています。
NGパターン
求人要件とかけ離れている
企業によっては、求められている求人要件が決められています。
「実務経験者優先」「経理専門職募集」などの人材が求められるのに、資格欄に「日商簿記検定試験3級」と書くのは場違いです。
企業が求めている要件と合っていません。
もしこの要件があるのならば、簿記3級よりも上位の資格である簿記1級などでアピールしなければなりません。TPOを弁えていないのは、絶対NG!
わかっていない人も多いので、気をつけてください。
簿記3級の履歴書への書き方と正式名称
簿記3級を履歴書に書く場合、何も考えずに「簿記3級 取得」なんて書いてしまうのは最悪です。せっかく資格を取得していても、書き方がなっていないとむしろを悪い印象与えてしまいます。
性格に評価されるために何よりも気をつけてほしい3点を確認してください。
注意point
- 正式名称で記入
- 合格証書の日付を記入
- 書き方の順番を考える
①正式名称で記入
簿記3級は正式名称ではありません。
日商簿記・全経簿記・全商簿記の正式名称は以下のとおりです。
正式名称
- 日商簿記:日本商工会議所及び各地商工会議所主催 簿記検定試験
- 全経簿記:公益社団法人全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験
- 全商簿記:全国商業高等学校協会主催 簿記実務検定試験
これが各簿記試験の正式名称になります。ただこれは長すぎるので、履歴書に書くのには適していません。そのため、書く場合にはこの書き方が一般的になります。
記入例
- 日商簿記:日商簿記検定試験○級
- 全経簿記:全国経理簿記検定試験〇級
- 全商簿記:全国商業簿記検定試験〇級
これが最も一般的な書き方になります。
略さずに記入することは就活・転職時のマナーです。ただ、省略せずに書くと、見にくくなってしまい、面接官への配慮が足りていないと評価されます。
また間違った書き方をすると、せっかくの加点ポイントが減点ポイントになってしまいます。省略して記入するにしても、記入例を参考にしてください。
②合格証書の日付を記入
履歴書に資格を記入する欄には、合格した日を書きます。受験日や合格発表の日ではありません。正しい日付は国に能力があると認められた日です。
例としては、以下のように記入します。
これは資格を取得した月が2022年6月を想定しています。
なお、ネット試験では、試験終了とともに合格証書が発行されます。なので、試験日が資格取得日となることがほとんどです。
その点には注意してください。
③書き方の順番を考える
簿記3級を1番にアピールしたくても、何も考えずに履歴書に記入することは控えてください。
職種によっては、簿記3級の資格よりも優先される資格が多数あります。
- 通関士=輸入仲介業者
- 宅建=不動産業者
- ウェブデザイン技能検定=広告業界
これらの資格は、業務上ほぼ必ず必要なものになり、持っていなければ採用のスタートラインに立てないことも少なくありません。
残念ながら簿記3級は、選考に必ずいるような資格ではありません。あれば、能力のアピールになり、話のタネになるという資格です。
それをアピールするよりも、企業によっては面接官の目に留まりやすくなるものは多くあります。自分が選考でうまくアピールするために、記入する資格の順番は考えるようにしてください。
簿記3級以外の履歴書記入の注意点
上で紹介したのは、簿記3級の正しい履歴書への書き方でした。
ただ、その他にも書くときに気をつける点は存在しており、意識していないと悪い評価を貰うことがあります。
- 低レベルや趣味資格などは書かない
- 取得と合格と認定の使い分け
- 取得順で記入
- 丁寧さを重視
低レベルや趣味資格などは書かない
低レベルな資格や趣味資格などは、資格自体を評価されることはありません。それどころか良い評価を相手に与えないことも多々あります。
これらを書いてしまうデメリット
- 信頼性の欠如
- 限られた記入のスペースを使う
- 面接時の話の脱線
- ビジネス系の資格を持っていないと思われる
資格取得にかけることのできた時間や履歴書の貴重なスペースをムダにするだけの行為です。
話のネタになるかもしれませんが、評価の向上に直接つながることはないので、基本的には書かないようにしましょう。
取得と合格と認定の使い分け
資格には「取得」「合格」「認定」という3つの記載方法があります。
取得
- 業務上必要になる免許の発行される試験
合格
- 合格証書が貰える基準を満たした試験
認定
- 講習等でスキルやノウハウを身に着けたもの
このように分類されます。
取得であれば「自動車免許やTOEIC」、合格であれば「簿記、FP」、認定であれば「カラーコーディネーター」が該当します。
これを基準にして書いてもらえば大丈夫ですが、不安な人は各資格の書き方を確かめてください。
取得順で記入
資格は取得した順番で記入することで読みやすくなります。面接官に少しでも読む気にさせるために取得順で書いてください。
その際に、「和暦と西暦」も統一して書くことも忘れずに。履歴書内での書き方が揃っておらず、バラバラで書いてあると面接官も見づらくて読む気が失せてしまいます。
資格をすべて記入できる人は、これらの暗黙の了解を忘れることなく、履歴書への記入をしてください。
読みやすさを意識
面接官は紙・ネット問わず、毎日大量の履歴書を確認しています。そのため、読みにくいものは自然と敬遠されてしまい、じっくりと読まれる確率が低いです。
正式に評価されるには、文字の大きさや丁寧さが大変重要になります。
読みやすい文字の大きさは以下を目安にしてください。
紙
- 氏名:1cm程度
- 学歴&資格欄:0.5cm〜0.7cm
ネット
- 氏名:14pt〜18pt
- 学歴&資格欄:10.5pt〜11pt
また、文字は綺麗でなくても良いので、時間をかけて丁寧に書くこと。面接官は日墓多くの文字を見ているので、本気の文字か適当なものか見分けがつきます。
、
と判断されてしまうと、たとえ第1志望でも不採用は確実です。自分のやる気をアピールするためにも、見やすく丁寧な文字を心がけてください。
簿記3級の履歴書まとめ
- 簿記3級は履歴書に書ける
- 新卒は有利、転職者は必須級の資格
- 書くときは「正式名称」「日付」「順番」に注意
- 履歴書記入時は追加4点もチェック
簿記3級は簿記の一番簡単な試験であり、持っているだけで即採用という大きな評価をされることは少ないです。
しかし、持っていれば最低限の知識はある証明になりますし、自分の人柄のアピールにも使えます。
履歴書に書ける比較的簡単な資格であるので、余裕がなくても取得することをオススメします。
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