- 国家公務員の政策論文試験って?
- 買っておくべき参考書は何?
国家公務員総合職には他の試験にはない政策論文が出題されており、その解き方に悩んでいる人は多いと思います。
実際、私も政策論文が苦手であり、試験1ヶ月前まで全く手を付けていませんでしたし、解き方が分からず悩んでいました。
そこで国家総合職の政策論文の書き方や頻出テーマ、勉強方法に加えて、おすすめの参考書を紹介します。
これを知りたい人に書いています
- 国家公務員総合職の論文試験
- 政策論文の頻出・予想出題テーマ
- 政策論文の1ヶ月で受かる勉強方法
- 書く時の注意点
- 政策論文におすすめの参考書
この記事を読み終えると、国家総合職の政策論文について理解できて、たったの一か月で合格する答案が作れるようになります。
国家公務員総合職の論文試験とは
国家総合職には、筆記試験と面接試験に加えて、論文試験が実施されます。
論文試験の内容は「専門記述」と「政策論文」の2テーマであり、論文の出来が悪いと筆記・面接の点数がどれだけ良くても受かりません。
中でも政策論文は、総合職試験でのみ課される特別な試験であり、多くの受験生が悩む部分です。
しかしテーマを把握して、コツを理解していれば、そこまで難しい試験ではありません。
今回はそんな政策論文について話をしていきます。
「専門記述」について知りたい方は、こちらの記事にまとめてありますので参考にしてください。
政策論文とは
政策論文試験は出題される政策テーマに対して、論理的に記述する試験です。
文章とグラフが記載されている資料(英文も含む)が3つ与えられ、その資料を用いながら1200~1600字程度で自身が考えた政策をまとめます。
出題されるテーマは1題であり、そのテーマに設問が2つ示されるので、その問題を2時間で解答します。
- 現代社会が直面している課題
- 公務員としてどのようにかかわり対処
この出題テーマに対して、既存の答えにプラス、自分の意見を交えて解答することになります。
問題の傾向やHOTなワードを熟知していないと、書くことができません。対策を積み重ねて、自身の言葉で政策立案をできる能力を育てましょう。
【国家総合職】政策論文の頻出・予想出題テーマ
政策論文で高得点を取るために意識しなければいけないものは出題されるテーマです。
政策論文は、範囲が特に決まっているものではないため、ある程度の傾向絞っておかないと勉強が追い付きません。
出題テーマを意識していないと時間もかかりますし、意味のない対策をしてしまいます。さまざまな知識がごちゃまぜになるので、混乱もしやすくなるデメリットもあります。
それを防ぐためにも、出題テーマを意識した対策が重要です。
国家総合職頻出テーマ
- 若者の雇用戦略
- 高齢者化対策
- 地方創生
- 公務員のあり方
どの年度であっても、よく出題されるものがこの4つのテーマです。
昔から日本の社会問題や公務員と国民との考え方の違いとして、よく取り上げられるテーマになり、数年おきに出題されます。
しっかりと対策を積むことができれば、答えることが難しくありませんが、対策を疎かにしていると、合格点を取ることはできません。
なのでしっかりと対策をしていきましょう。
加えて最近話題になっているテーマも2つ紹介したいと思います。
- AI活用
- グローバル問題(戦争・政治・貧困)
- 宇宙産業ビジョン
これらは日本だけでなく世界中で注目されているものであり、グローバルな存在になるためには欠かせないもの、世界中で競争が激化して行くものですので注目です。
私はこの3テーマのどれかが出題されるのではないかと睨んでいます。この3テーマを公務員としての立場から論じれるような知識の準備をお願いします。
国家総合職の政策論文試験コツは論理構成
政策論文で最も大切なことは、自分の説明を相手へ理解させることです。
その理解をさせるためには、論理構成が大変重要になります。仮に論理構成がしっかりできていないと、意味不明な政策論文になってしまいます。
国家総合職の政策論文で求められることは、将来国のために有益な法律を立案できるか否かの能力です。
あなたが官僚になり政策立案を行う際に、政策は素晴らしいものができたが、説明が下手過ぎて国民が理解できない政策を打ち出したとしましょう。
その法律を国民は意味がわからないので、国民が守るわけありません。それは公務員の信頼に関わりますし、国民からの反発を招く可能性もあります。
だからこそ誰が見てもわかりやすい、順序だった論理構成ができている文章を書く必要があるんです。
政策論文では政策の構成ももちろんですが、理解させるための論理構成も大変重要。わかりやすい政策論文を仕上げる意識をしてください。
政策論文の解答ポイント
政策論文の解答のポイントは、製作者の意図に沿った論述を行うことになります。
ン?どういうこと?
という人にわかりやすく言うと、誰も知らない奇抜な答えはいらないということです。
政策論文で出題される問題は「未来の日本のために必要な政策」というような非常におおまかな内容になります。
政策論文には、問題制作者が
こう答えてほしい!
というような問題が出題されており、その意図に沿うことができれば及第点は取ることができます。
そこで何が重要なのかというと、キチンとした道筋の論理構成です。
論理構成でしっかりしていることが確認出来れば、将来政策を作る能力があるか確かめることができます。
出題者の意図を踏まえて、明確な論理構成を行っていれば、アイデアや論点の違いは問題になりません。
実際に私は奇抜なアイデアを出さずに、既存の取り組みを自分の言葉で置き換えて説明しました。
最初は難しかったのですが、出題者の意図を理解して論理的な一貫性を持った解答を心がけた結果、得点がとれるようになりました。
政策論文は、受験者の論理構成を確認するものになるからであり、自分の意見を押し通す場面ではありません。
ですので、論理構成のしっかりとした論文を作ることにしてください。
国家総合職政策論文の勉強方法
政策論文を攻略するための勉強方法でおすすめのものが3つあり、総合職に合格した先輩や私も実践していた方法です。
基本的な学習法かもしれませんが、点を取るために必要なことでもあります。
- 模範解答を覚える
- 資料を読み取る能力を養う
- 語彙力を鍛える
この3点を意識して鍛えることで、確実に点数が取れるようになります。逆に何かを疎かにしてしまうと、落ちる可能性もあるので注意しましょう。
模範解答を覚える
模範解答を読んで自分の言葉で書き写すこと勉強は有効な勉強法です。模範解答を書き写すことで、解答をする上でのポイントや論文の流れを学ぶことができます。
政策論文は先ほども説明した通り、論理的な解答の流れが必要です。論理的な解答ができていれば、多少論点からズレていても足切りにはなりません。
模範解答はその論理的な解答を学ぶことに適しています。模範解答は完璧に流れに沿って解答されており、正しい答え方がわかります。
一回書き写せばよくない?
一回ですべてを理解できればいいですが、人間そうはいきません。「完璧にわかった!」と思っても、本試験で答えられないことはザラにあります。
その凡ミスを防ぐために、何度も書いて正しい模範解答を覚える必要があります。また何度も書き写すことで、解答のポイントや注目すべき論点がわかる。
後は徐々に問題に対応できるようになっていくので、考えなくても文章を思いつくようになります。
模範解答を読み、その解答を書き写すことで、解答の流れと解答の型を覚えてください。
資料を読み取る能力を養う
政策論文では資料の情報を用いて問題を解くため、資料を素早く読み取る能力が政策論文を解くうえで必須になります。
仮に資料が何を表しているのかわかっていなければ、問題の解答はわかっても高得点は狙えません。
しかもただ読むのではなく、正確に素早く読み取る必要がある。資料には必ず意味があり、それを解答に絡めていないと、減点されてしまいます。
加えて、資料を読み解かずに自力で解こうとすると、難解過ぎて絶対に時間が足りません。
それは総得点の減少であり、不合格の要因となります。
この資料を読み取る能力を身に着ける勉強方法は、実際の試験問題を何度も確認すればいいだけです。
これを意識的に行っていれば、資料を読み解くうえで必要な情報を判断する能力を養うことができます。
答えを見ながらでも構いません。試験問題を何度も見て解いて、資料を読み取る能力を養ってください。
語彙力を鍛える
国家総合職で出題される政策論文では、難しい言葉や専門的な言葉が出るため、語彙力が重要になります。
言葉の意味や使い方を正しく理解していないと、問題文の意味がわからず、解答を作成することができません。
皆さんは「コンプライアンス」という言葉を正しく説明できるでしょうか。
なんとなく意味は分かるけど…。
日本語にすると難しい…。
パッと見では難しくない言葉かもしれませんが、意外と言語化することは難しいと感じませんか。
2019年度は実際に「公務員のコンプライアンス」についてのテーマが出題され、コンプライアンスの意味の理解が大変重要になりました。
私の後輩で政策論文を作る際にコンプライアンスの正しい意味がわからず、何となくの意味で解答し、不合格になっています。
「コンプライアンス」は簡単であるため、苦戦する人は少ないと思いますが、もっと聞きなれない単語が出題される可能性も十分あります。
普段使っている言葉であっても、意味をしっかり理解して、語彙力を鍛えてください。もしこの点をサボっていると、本番で痛い目を見ることになりますよ。
国家総合職の政策論文の注意点2つ!
政策論文を作成するうえで注意しなければあり、それを疎かにしていると得点を稼ぐことが難しくなります。
難しいことは何もありません。むしろ、解答しやすくなることもあります。
その注意するべき点はこちらの2点です。
- 与えられた3つの資料をすべて使うこと
- 独創性は極力加えないこと
なぜ注意しなければならないのか詳しく説明していきます。
与えられた3つの資料をすべて使うこと
政策論文の作成で与えられる資料3つは、すべて使う必要があります。関係ない資料が与えられることは絶対にありません。
政策論文は資料を読み解き、その読み解いた情報を使って、テーマに沿った解答をしていく論文です。
限られた資料を有効活用しなければならないのに、資料を使わないのはアウトです。それは根拠に基づいた回答ではありません。ただの希望的な自分の感想になってしまいます
公務員は根拠に基づいて仕事をする職業です。その根拠になる資料を使っていない論文は、評価の対象になるわけがありません。
書くことがなければ、簡単に事実だけ触れるだけで大丈夫です。評価されるためにも、すべての資料を使って政策論文を書き上げてください。
独創性は極力加えない
政策論文に独創性は必要ありません。過度な独創性を入れると机上の空論と判断され、評価が下がる可能性があります。
公務員に求められるのは根拠に基づいた説明力や実現力であり、理想ばかり求めたものではありません。
政策論文で出題されるテーマは、国の官僚が考え続けているものです。既存の法律・国内外の状況を加味されており、その都度最良と思われる政策を実行しています。
その政策テーマを1受験生が官僚を上回る案を出せるでしょうか。
ほぼ不可能であり、無理やり絞り出すと変なものになってしまう可能性が高いです。
じゃあ、論文に独創性はいらないの?
これも難しいですが、独創性はなさすぎるよりはあった方がいい評価はもらえます。
しかし、独創性を交えた説得力や実現力を兼ね備えた答案は作ることが難しいです。優れた案が浮かぶ人以外は、独創性を極力入れない方が良い点を取れるでしょう。
独創性は加えなくても、評価の高い論文は作れるので無理な独創性のある解答はNGです。
政策論文におすすめの参考書【国家公務員総合職】
政策論文を作るうえで、必要になるテーマの詳しい情報や解答の型を覚えることは大変重要です。
その頻出テーマと書き方のイロハが書いてある参考書を紹介します。
試験直前までまったく勉強していなかった私が合格した本なので、本当にオススメです。
公務員試験 論文・面接で問われる行政課題・政策論のポイント
政策論を欠かせない知識が詰まった最高の1冊
政策論文で頻出のテーマを網羅することができ、模範解答が長くきっちりとした文章を書けるようになります。
少子高齢化などの国レベルの問題から地方問題まで網羅されているので、この1冊で必要な知識が揃うこと間違いありません。
それに加えて、論文初心者に優しい本であり、論文の書き方が1から説明されています。導入部分や起承転結のつなげ方、得点のポイントもわかりやすいです。
私がまったく政策論文の書き方がわからないところから、合格できる実力がついた本であり、この本さえあれば足切りを回避するだけの実力は必ず身に付きます。
国家総合職の政策論文のまとめ
- 政策論文は社会の問題を解決する方法を書く
- 出題テーマは多岐にわたる
- 論理飛躍は絶対にしない
- 3つの勉強方法を実践で合格
- 資料はすべて使い、独創性はいらない。
政策論文は総合職にだけ課せられる特別な試験になっています。
対策することは簡単ではありませんが、キャリア組となって日本を背負っていくためには必要な能力です。
実践して政策論文を得意なものにしましょう。
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