・官庁訪問ってどんなもの?
・クールと一連の流れを教えて
・準備するべきことはあるの?
・読むべき本なに?
こうした疑問に答えてきています。
実際に国家総合職の官庁訪問を潜り抜けた私が、面接官からされた質問や内々定をもらうまでの流れなど、実体験を交えて話すので信頼性は高いです。
本記事の内容
- 国家総合職の官庁訪問の説明
- 国家総合職の官庁訪問のクールと一連の流れ
- 官庁訪問前の準備について
- 官庁訪問前に読むべき本
記事を読み終えると、官庁訪問についての概要や日程について理解することができ、官庁訪問するための準備がすべて整います。
国家総合職の官庁訪問とは
国家公務員試験後、国家総合職と国家一般職試験に訪れる最後の難関はである「官庁訪問」。
官庁訪問は、「自分が就職したい官庁から内定をもらうために、自分自身をPRすることを目的に当該官庁に訪問すること」です。
二次試験に合格すると人事院の名簿に名前が載り、官庁訪問への参加が認められます。
そして、各省庁へ2週間自分を売り込んでいきます。
最終的に自分の志望する省庁で内々定をもらうシステムが「官庁訪問」です。
国家総合職と国家一般職の官庁訪問の違いなど知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
関連記事 3分でわかる総合職と一般職の官庁訪問違いとは?【国家公務員試験】
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国家総合職の官庁訪問のクールと一連の流れ
それでは官庁訪問のクールと一連の流れを話していきます。
先ほど官庁訪問の期間が2週間だと説明しましたが、すべての日を同じ官庁で面接をするわけではありません。
どうしてかというと官庁訪問は、複数の官庁での面接を想定しているものだからです。
もし1つの省庁しか受けれなかったら、多くの省庁で定員割れを起こしてしまいます。
その定員割れを防ぎ、有能な人材を確保するために複数の省庁を受けられるようになっています。
具体的なイメージがわかないと思いますので、こちらをご覧ください。
クールの説明図の例です。(2019年官庁訪問)
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
6月24日 | 25日最終合格発表 | 26日訪問始 A省 第1クール | 27日B省 第1クール | 28日C省第1クール | 29日休み | 30日休み |
7月1日A省第2クール | 2日B省 第2クール | 3日C省 第2クール | 4日A 省第3クール | 5日B省 第3クール | 6日休み | 7日休み |
8日A省 第4クール | 9日 第5クール |
官庁訪問は、この図からわかる通り5クールに分かれ、各クールで同じ省庁を1回だけ訪れることができます。
そこで「次のクールも来てください」と面接官の方に言ってもらえれば、次のクールもその省庁の面接を受けることができるんです。
しかし途中で声がかからなければ、その省庁はあきらめなければなりません。
次はクールについてのより詳しい内容と内々定までの流れを説明していきます。
【国家公務員総合職】各クールの基礎的な知識
ここからは各クールと内々定までの流れを説明していきます。
官庁訪問がどのように進んでいくか知ることは、とても重要なのでしっかり覚えていってください。
なぜなら官庁訪問の流れを知らないと、官庁訪問先を決めることもまわる日程も決められないからです。
しっかりとした下準備をしておかないと、不合格になってしまいますよ。
官庁訪問は第1クールから第5クールまで分かれるので、1クールずつ説明していきます。
第1クール
官庁訪問の初日3日間は第1クールといわれ、1日に1つずつ官庁をまわり面接を行います。
第1クールでは体力面で気をつけてください。
なぜなら1日の面接が長いからです。
各官庁で人を変えて1日に5回ほど面接を行っていきます。
通常は3日間で3つの官庁に行くことがデフォルトです。
それを3日間繰り返すので体力的にとてもきつくなります。
また面接カードを書く時間や質問を考える時間などを考えなければなりません。
ハードなスケジュールなので、体調壊す人も珍しくないことが現状です。
なので体力面の管理をしっかりしておきましょう。
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第2クール
第2クールも第1クールと同じく3日間あります。
第2クールでは、新しい質問されることは少なく、第1クールの確認になる場合が多いです。
面接の回数はおおむね3回程度であり、ほとんどの省庁で早めに帰ることができます。
ここですべての官庁から第3クールも来てほしいと言われていた場合、ある問題が発生します。
その発生する問題とは、3つの官庁から1つ切り捨てなえればならないことです。
なぜなら第3クールは2日間しかないからです。
断るなら一番手ごたえの無かった官庁か、ほかの2つより志望度が低い官庁をお断りしましょう。
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第3クール
第3クールは、期間が2日でしかないためとても重要なクールになります。
その理由は、第3クールは初日で多数の人を採用し、2日目は少数しか採用しないと言われるからです。
受験者側の意思表示が1日目は本命、2日目が滑り止めという意思表示と省庁側はとらえます。
そのため、採用に偏りが生じてしまうんです。
なので初日に選ぶ官庁は慎重に決めてください。
第4クール
第4クールは2日間であり、ここでおよそ半数が切り落とされます。
第4クールでは、具体的な就職後の話を想定しておきましょう。
なぜなら今までの面接の確認と住居など具体的なことを聞かることが多いからです。
地方住みなら、「家はどのあたりを予定している」「親はどうする」など採用後を想定した質問がされます。
しっかり考えていないと、本気でないとみなされて落とされてしまいます。
不合格を避けるために、就職後の話を考えておいてください。
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第5クール
第5クールは1日だけの面接になります。
第5クールは意思表示のようなものなので内々定はほぼ確定と思って大丈夫です。
面接が終了して内々定が確定すると、合格者で会食があるので絶対参加しましょう。
そこで上司や同僚と中を深められます。
官庁訪問の流れをもっと詳しく知りたい人はこちらをご覧ください。
関連記事 【国家総合職内定者の官庁訪問体験談】質問集・クールの雰囲気を説明
国家総合職の最後の難関!官庁訪問前の準備(ホテル・白書)
官庁訪問に挑む前にはいくつか準備をする必要があります。
なぜ準備が必要かというと、官庁訪問自体が面接会場につけばいいものではないからです。
官庁訪問は長い期間にわたるため、知識の蓄えや滞在先の確認など色々することがあります。
官庁訪問を何の心配もなく行うために4つのことを行ってください。
- HPや白書を見る
- 新聞を読む
- ホテルを予約する
- 面接カードを書く
では1つずつ丁寧に説明していきます。
1HPや白書を見る
志望省庁のホームページ (HP)で取り上げられていることを調べたり、白書を読んでください。
なぜなら官庁訪問時には、志望官庁の政策などについて絶対に聞かれるからです。
HPには、現在力を入れている取り組みや改正されたばかりの法律が載っています。
その取り組みや法律を見ることで質問に答えやすくなるんです。
白書は、今までの省庁が行ってきた取り組みが書かれています。
そのため全体的な知識を養うものとして、必ず読むべきものです。
このように官庁訪問自体に強くなれるので、HPや白書は必ず読んでください。
2新聞を読む
新聞も少なくとも過去3か月分はチェックするようにしてください。
その理由は面接官の方から気になる記事の質問は、ほぼ必ず質問されるからです。
公務員は世の中の変化に合わせていろいろな政策を実施するので、アンテナを常に張り巡らせなければなりません。
そこで世の中のさまざまな最新ニュースが載っている新聞が有効になってくるわけです。
その必要な知識を補う新聞を読む習慣があるかをチェックされます。
なので、新聞読む必要があるんです。
新聞の重要性はこちらの記事にも書いてあるので参考にしてみてください。
関連記事 【国家総合職内定者の官庁訪問体験談】質問集・クールの雰囲気を説明
3ホテルを予約する
官庁訪問の3週間前から、官庁訪問先に近いホテルをすぐ予約してください。
官庁訪問先から遠い場所から行くと、睡眠時間や準備の面で不利になるからです。
最終合格発表後すぐに官庁訪問がはじまります。
受験生はみんな本気なので、かなり前から予約しておかないと都内のホテルは埋まってしまいます。
官庁訪問は精神的にも肉体的にも疲れるので、移動などで時間を使わないことが重要なんです。
私の友人は、遠いホテルから行っていたため睡眠時間が削られて、体調を崩していました。
そうなることを避けるために、早い段階で官庁訪問先から近いところを予約してください。
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4面接カードを書く
省庁別の面接カードを書き上げましょう。
なぜなら官庁訪問は、省庁別の面接カードを使って面接をしていくからです。
省庁ごとに独自の面接カードがあるといっても大体二次試験の時に書いたものと同じになります。
しかし1つだけ違うものがあります。
それは、志望する省庁の志望動機と興味のある分野です。
官庁訪問の面接カードで、この部分をどれだけうまく書けるかで合格できるかどうかが決まってきますよ。
なのでここには、自分が一番話すことのできる内容を書いて面接カードを仕上げてください。
国家総合職の官庁訪問を成功させる準備段階で読むべき本【参考書・白書】
私が実際に官庁訪問の資料として読んでいた本を紹介していきます。
今から紹介する3冊を読めば、官庁訪問のイメージがついていい評価をもらいやすくなりますよ。
その3冊の本はこちらになります。
- 公務員試験現職人事が書いた「面接試験・官庁訪問」
- 白書
- 公務員試験速攻の時事
では1冊ずつどの点がよかったのか説明していきます。
公務員試験現職人事が書いた「面接試験・官庁訪問」
人事課の課長補佐(上の役職)が書いた官庁訪問の必勝本
試験の概要から採用までの流れまで幅広い官庁訪問の知識を身に着けられる本です。
現職の人事が書いているので、どんな採用基準を設けているのかわかりやすく解説されています。
採用基準を知ることで、自分のアピールポイントがわかるので面接がうまくいきやすくなりますよ。
またこの本の特徴として実際にされた質問も書いてあるので、官庁訪問に臨む人は要チェックです。
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白書
全受験生が読むべき官庁訪問のバイブル
白書は、志望する省庁の現在や過去行ってきた取り組み、さまざまなデータが載っています。
官庁訪問ではこの情報やデータがなければ、絶対に受かることはありません。
なぜなら面接官は、白書を基にした質問をすることが多いからです。
面接の時にはその分野の仕事している人が、どんなことに興味があるのか尋ねてきます。
そこで白書によらない情報をいうと「てきとうなこと言っているな。減点」となります。
そうならないために白書を買って読む必要があるんです。
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公務員試験速攻の時事
時事が簡潔にわかりやすく載っているほとんどの受験生が買う本
官庁訪問では、時事に関することも聞かれることが多いためこの本がオススメです。
オススメの理由は、さまざまな分野を網羅してありながら、時事の用語が簡潔にまとめられているところです。
その用語を参考にして、自分の気になる分野について知るきっかけを作る本になります。
この本は、官庁訪問だけでなく一次試験にも使えるため早くから買っておいて損はないでしょう。
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この3冊が必ず皆さんの役に立つ本です。
しっかり読んで、官庁訪問への足掛かりとしましょう。
国家総合職の官庁訪問まとめ
- 官庁訪問は志望官庁との面接
- クールは第1から第5クールまである
- 事前準備は「1HPや白書を見る」「2新聞を読む」「3ホテルを予約する」「4面接カードを書く」
- オススメの本は『公務員試験現職人事が書いた「面接試験・官庁訪問」』『白書』『公務員試験速攻の時事』
官庁訪問は事前にどれだけ情報を集められるかが勝負になります。
しっかりと対策を練って、万全の状態にして挑みましょう。
そして今までの自分の知識を出し切り、思いを伝えることができれば合格できるはずです。
最後のひと踏ん張りして合格をつかみ取りましょう!!