- 簿記3級の合格点ってどれぐらい?
- 合格するために必要な学習時間ってどれぐらいなの?
「簿記3級は難しいといわれるけど合格率はどれぐらいなの?」「手っ取り早く簿記3級を取りたいけどいい方法はある?」と簿記3級の合格の情報の取得で戸惑っている人も多いと思います。
実際、見るサイトによって簿記3級に関する情報が違うという事実もあります。
そこで本記事は、正しい情報を利用し、何十人もの簿記3級受験者の話を聞いて合格に必要なことをまとめています。
オススメの人!
- 簿記3級についての情報収集をしたい人
- 独学か講座か迷っている人
- 多くの人のデータが欲しい人
記事を読めば、合格率や合格点、合格までの時間など合格に関することがすべてわかります。
簿記3級とは
簿記とはお金の出入りを整理して、帳簿に正しく記載するための資格です。
その中でも簿記3級は、小規模企業や卸売業の帳簿を取り扱います。
どんな仕事であっても、財務経理関係の事務は扱いますので、必ず評価される資格です。
ビジネスパーソンとして、必須の知識であることは間違いありません。
簿記3級の合格率
簿記は「簡単だ!」という意見と「難しい…。」という意見があります。果たしてどちらが正しいのでしょうか?実際の合格率を見て判断してみましょう。
第157回からの過去10回分を遡って見てみることにします。
第147回~第157回結果
試験回数 | 合格率 |
147回 | 31.4% |
148回 | 37.4% |
149回 | 34.8% |
150回 | 34.8% |
151回 | 42.5% |
152回 | 44.3% |
153回 | 34.6% |
154回 | 34.6% |
155回 | 中止 |
156回 | 39.8% |
157回 | 56.7% |
となっており、平均して43.4%となっています。
第157回を除いて3~4割の人が合格しています。
半分ぐらい合格しているかと思ったや結構低い数字だと思っている人はいませんか?
でもこれには実は秘密があるんです。
実は4人に1人が辞退
上記で説明した数は、実はしっかり学習した人の合格数ではありません。
合格者/申し込んだ人の数だったんです。
では実際に試験を受けた人の合格率を見てみましょう。
試験回数 | 合格率 |
147回 | 40.3% |
148回 | 48.9% |
149回 | 44.3% |
150回 | 43.8% |
151回 | 55.1% |
152回 | 56.1% |
153回 | 43.1% |
154回 | 49.1% |
155回 | 中止 |
156回 | 47.4% |
157回 | 67.2% |
実際の受験者数の方が少ないわけですから、合格者の割合は高まります。
第157回の試験では、約67%の人が合格しているため、しっかりと学べば難しくないことがわかりますね。
約7割の人が合格している試験なので、しっかり学習を重ねればそう難しくわないですね。
簿記3級の合格点はどれぐらい?
簿記は上から何人が合格になるという入試の方式とは違います。
明確な合格点が決められており、その基準以上か以下かによって合否が決定します。
つまり知識の詰め込みが足りない人は、実力で落ちるということです。
反面、しっかりやっていれば合格するのは難しくないということになります。
その簿記3級の合格点は、70点です。100点満点中の70点であるので、結構高い点数であることがわかりますね。
点数は高いですが毎年多くの人が合格しているので、しっかり学習すれば問題ありません。
この点数を超えられるように頑張りましょう。
合格までの時間【簿記3級】
日商簿記3級合格に必要な時間はおよそ「100~200時間」と言われています。
日にち換算すると、1日3~4時間の学習で1~2ヶ月程度かかることになります。
学生ならば1~2ヶ月ほどの短い時間で取得できると思いますが、社会人であるならばもっと時間が掛かるでしょう。
そのせいか社会人は、平均で2~3か月かかるといわれます。
あくまで合格までの時間は目安です。あまりあてにしないようにしましょう。
1週間程度で合格できるという意見は?
たまに簿記の3級なら1週間で合格できるという人がいます。
正直な話、不可能ではありません。
ですが1週間で合格できる人はそうそういるものではありません。いても何らかの予備知識がある人でしょう。
私はコツコツと学習することをオススメします。
合格するために力を入れるべき問題
簿記3級では多くの人が躓く問題があります。
その問題をどれほどうまく攻略するかで、合否が決定するといっても過言ではありません。
その問題を確認する前に出題範囲を確認しておきましょう。
簿記3級出題範囲
番号 | 出題範囲 | 出題数 |
1 | 仕訳問題 | 5題 |
2 | 帳簿記入問題 | 5題 |
3 | 試算表作成問題 | 1題 |
4 | 伝票起票問題 | 2題 |
5 | 精算表作成問題 | 1題 |
この5題となっています。
どれも馴染みのない人には難しい問題となりますが、感覚としては後ろの問題になればなるほど難しくなります。
中でも後半の3つの項目に関しては苦手な人が多いです。
そこで後半3つである「試算表作成」「伝票起票」「精算表作成」について軽く説明していきます。
参考程度にご覧ください。
第3問 試算表作成問題
第3問目は試算表等を仕上げる問題です。
精算表、貸借対照表・損益計算書はともに50%の確率で出題されます。
どちらが出るかは運なので両方とも学習しておきましょう。
特に「減価償却処理」「貸倒引当金の設定」「費用と収益の前受け、前払い」「費用と収益の未収、未払い」「売上原価の算定」の項目は、ほぼ必ず出題されるので対策は欠かさないように。
第4問 伝票起票問題
第4問では、実際の帳簿を基にした問題が出題されます。
その出題の中身としては、勘定記入や伝票起票、補助簿です。
具体的に出題されるものとして以下のものが挙げられます
- 仕訳日計表の作成・現金勘定への転記
- 減価償却費の記帳
- 取引内容から伝票埋め
- 語句選択
苦手な人が特に多く、差がつく問題ですので手を抜くことは許されません。
第5問 精算表作成問題
第5問は、決算に関する問題が出題されます。
出題内容としては、決算期特有の仕訳(決算整理仕訳)の理解を問う精算表および財務諸表の出題です。
具体的に出題されるものは以下のものになります
- 精算表の作成
- 財務諸表の作成
問題で与えられた資料を丁寧に処理していく必要があります。
根気がいる作業であり、途中であきらめる人も多いですが配点が高いので、手を抜かないようにしましょう。
簿記3級に合格にいたるための2種類の方法
簿記の合格までの道のりは険しいものになります。
その道のりは2種類あります。
それは「自分で学ぶ」か「講座を使うか」のどちらかです。
この2つは「お金」「時間」「やる気」などが大きく違ってきます。
次から簡単に各自のメリット・デメリットを紹介していきますね。
自分で学ぶ場合
独学者のメリット・デメリットは以下のものになります。
メリット
- お金がかからない
- 時間に縛られない
- 学習場所の確保
大きなメリットでいうとこの辺りが該当します。
お金がかからないということは特に大きなメリットになるでしょう。
講座を受けるとなると万単位のお金がかかりますからね。社会人ならいざ知らず、学生には厳しい出費です。
また社会人にとっては、時間の制約がないことは大きなメリットだと思います。
資格講座だと決まった時間に出席して、長時間学習しなければなりません。
仕事終わりにそれをするのは大変ですよね。自分で学習するのであれば、帰りの電車やバスでokです。
デメリット
独学によるデメリットは以下のものです。
- 合格までの時間が掛かる
- 試験の情報を自分で集める必要がある
- モチベーションの低下
大きいデメリットはこの3点になります。
自分で学習して合格するためには、何よりも情報収集が大切です。
むやみやたらに学習していても、意味がないことをしている可能性がありますから。
収集には時間もかかりますし、情報の正誤を見極める必要もあります。つまり必然的に合格までにかかる時間は多くなります。
この時間が掛かりめんどうくさい作業を終えた人が合格できるわけです。
講座を使う
今度は講座を使う場合のメリットとデメリットを紹介していきます。
メリット
- 最短で合格できる
- 情報収集が楽
- 集中力を欠きにくい
- 2級を狙った学習ができる
ここでの最大のメリットは何といっても時間の節約ができることです。
授業を受ければ、現在の問題の出題傾向や解き方、試験の情報など何の苦労もなく知ることができます。
冗談抜きで自分でやるよりも労力は半分ほどに抑えられるでしょう。
さらに上位の資格を取得しようと思った場合は、基礎がしっかり固められるため苦戦することもなくなります。
時間をかけたくなく、2級や1級を取りたい場合は断然こちらだと思います。
デメリット
デメリットは以下の2点になります。
- お金がかかる
- 当たりはずれがある
講師陣にあたりはずれがあるところがデメリットとして辛いところです。
せっかくお金を払っているのに、ろくな授業ではないと損しかしません。お金も安いわけではないので、デメリットも結構大きいですね。
簿記3級の合格について
- 簿記とはお金の出入りを整理するもの
- 合格率は決して低くない
- 合格ラインは7割
- 合格までの時間は100~200時間
- 後ろの問題ほど難しい傾向あり
- 簿記の学習では2つの方法がある
簿記3級は難しい試験ではありますが、決して合格できないものではありません。
しっかり対策を重ねれば、結構簡単にクリアできるもの。
準備を重ねて楽に合格してしまいましょう。