・労働法って?
・出題される試験とその範囲は?
・おすすめの参考書はあるの?
・勉強方法やコツは?
こうした疑問に答えていきます。
労働法を攻略して国家総合職や労働基準監督官になった友人の話を参考にして作っています。
本記事の内容
- 公務員試験の労働法とはどんな教科?
- 公務員試験の労働法の出題数と試験
- 労働基準監督官がおすすめする公務員試験の参考書
- 公務員試験で高得点‼︎労働法の勉強のコツ
この記事を読み終えると、労働基準監督官や地方上級でも労働法が通用するようになること間違いありません。
この記事を書いている人
元公務員ターナーの自己紹介
高学歴、法学部出身というわけではありませんが、大学2年の時から資格を取得しつつ、公務員の勉強を開始。
結果=国家公務員総合職に現役で合格。
他にも(一般職・国税専門官・県庁・市役所)などにも内定しているので、公務員志望者の不安や疑問点を解消します。
— 知識図書館(公務員試験・資格ブログ) (@TandH_blog) November 7, 2020
公務員試験の労働法とはどんな教科?
労働法とは、弱い立場にある雇用者の権利や立場を守るための法律になります。
雇用者は雇用主に雇われることによって、働き給料をもらって生計を立てています。
そこには知らず知らずのうちに、会社と個人との契約があるんです。
この契約を会社と個人の自由に決めさせるとどうなるでしょう?
対等な関係なら対等な契約になりますが、多くの場合は会社有利になります。
それだと個人が不利益を受けてしまいます。
それを防ぐために、労働法(労働三法)があるんです。
公務員試験における労働法は、労働基準法、労働組合法という2つの法律で構成されています。
今回は、労働法の基本や高得点を取るための勉強のコツをお教えします。
公務員試験の労働法の出題数と試験
労働法がどの試験で使われて、どれぐらい出題されるかどうか確認してみましょう。
なぜ確認するかといえば、自分受ける試験に関係ないことがあるからです。
公務員試験は時間との勝負と言われます。
時間が足りなくなるほど、科目が多く勉強する量が膨大だからですね。
ただでさえ時間の足りなくなる試験なのにいらない勉強をしている余裕はないんです。
だから確認しておく必要があります。
では実際に公務員試験における労働法の出題数と試験先を見てみます。
国家総合職 | 労働基準監督官 | 地方上級 | 市役所 | |
問題数 | 3問 | 7問 | 2問 | 2問 |
必須・選択 | 選択 | 必須 | 必須 | 必須 |
得点 | 3/40 | 7/40 | 2/40 | 2/40 |
意外と出題される試験は少ないですね。
しかも選択解答が多いため、国家総合職・地方上級・市役所では勉強しなくてもいいものになります。
労働基準監督官を受ける人以外は、とくに勉強することがない教科だと思います。
労働基準監督官は絶対に勉強
労働基準監督官になりたい人は、必ず勉強をするようにしましょう。
その理由は上の表でわかるように、出題数が多く必須解答だからです。
労働基準監督官の試験で労働法を勉強しないということは、他の問題でほぼ満点を取らなければならないということ。
なかなかに厳しいとは思いませんか?
私の友人で労働基準監督官に合格した人の中に、労働法を勉強していない人は0。
逆に勉強せずに合格している人を見たことありません。
絶対に合格したい人は、必ず労働法を勉強しておきましょう。
労働法の試験範囲と公務員試験ごとの傾向
次は公務員試験の労働法で出題される問題の範囲を確認してみましょう。
労働法の出題範囲
個別的労働関係法:労働契約、休日/休憩、年次有給休暇、就業規則、懲戒、解雇、賃金、労働時間、女性、年少者
集団的労使関係法:労働組合、不当労働行為、労働紛争の処理、争議行為、団体交渉、組合活動、労働協約
となっています。
多くの範囲があるということがわかりましたね。
そんな人のために試験種ごとに勉強したほうがいいものを紹介します。
申し訳ないことに労働法は範囲がかなりバラけているため、上で紹介した2つの区分で出やすい方を教えようと思います。
それがこの区分けです。
個別的労働関係法が出題されやすい:労働基準監督官
集団的労使関係法が出題されやすい:国家総合職
どちらも同数出る:地方上級、市役所
このようになっています。
もちろん労働基準監督官を目指す人も、国家総合職を目指す人もどちらの範囲も勉強しなければなりません。
ですが出題数の多さや確率に大きな偏りがあるため、効率的に勉強したい人は、力を入れるものを決めておくと合格しやすくなるでしょう。
ちなみに難易度は
国家総合職・労働基準監督官:難しめ
地方上級・市役所:簡単
となっています。
国家総合職・労働基準監督官が難しいのは、応用問題が出題されるためです。
逆に地方上級・市役所が簡単なのは、基礎の問題しか出題されません。
しかしどちらも基本ができていないと、点数が取ることはできないので、しっかり勉強を重ねていきましょう。
労働基準監督官がおすすめする公務員試験の参考書
ここでは私の友人が使って、合格に役立った参考書を紹介していきます。
友人を合格に導いた参考書がこの2冊です。
- スーパー過去問
- 公務員試験 過去問攻略Vテキスト労働法
この2冊を完璧にすることで、国家総合職や労働基準監督官などの難しい試験にも対応できる力がつきます。
ではどの点が優れているのか詳しく説明していきます。
スーパー過去問
2020年11月に発売された公務員試験対策の金字塔的な一冊
シリーズ累計400万部を突破したモンスター級の参考書の労働法版になります。
スーパー過去問シリーズは、テキストと問題集が一緒になっているという特徴があります。
これにより外で勉強するときもかさばらず、少ない参考書で勉強をすることができるんです。
本の内容は、労働法を学ぶ上での基礎となる知識の説明の後、問題集を使い地方上級レベルから、国家専門職・国家総合職レベルの問題を解くことができます。
その問題レベルの幅広さから、どのような試験の問題であっても、満点を取れる実力が付きます。
私の友人で労働基準監督官になった人も、必ず使っていたものでした。
その友人が労基になった後、同僚に聞いたら9割の人が使っていたそうです。
もはや合格のバイブルと言っても過言ではないでしょう‼︎
公務員試験 過去問攻略Vテキスト労働法
TACが提供している労働法の基礎が学べる初学者のためのテキスト
Vテキストもスーパー過去問と同様、多くの受験生が使っている参考書になります。
vテキストの大きな特徴は、わかりやすく丁寧な説明です。
皆さんはテキストを買う時、何を意識しますか?
解説の細かさ?わかりやすさ?図?
いろいろありますよね。
このvテキストはそれらを全てを内包しています。
丁寧な解説がされているため、初学者でも安心して取り組める内容になっています。
それも図を用いているため、昔の根性論で文字を覚える覚え方でなく、イメージで覚えることが可能なんです。
でも一つだけ欠点があります。それは値段。
約1800円と安いわけでは無いことだけが、唯一の欠点と言っても良いでしょう。
それでも労働法を学ぶ上では、最良のテキストであることは間違いありません‼︎
公務員試験で高得点‼︎労働法の勉強のコツ
労働法の勉強方法も暗記になります。
しかし、ただ闇雲に暗記をするだけでは、覚えられませんし効率も悪いです。
以下の点を意識してみると、劇的に覚える環境が変わります。
- 労働者の立場に立つ
- 労働条件が決まるまでの流れを意識する
では詳しい内容を説明していきますね。
労働者の立場に立つ
まず勉強する上で考えること一つ目は、「労働者の立場に立つこと」になります。
労働者の立場に立つ理由は、労働法は主に労働者のために作られているものだからです。
労働者は、力が弱いため法で権利を守らないと不利益な扱いを受けることがほとんど。
不利益な扱いを受けてしまうと、働く人がいなくなり日本の経済も破綻してしまいます。
そのようなことを防ぐために、労働法が整備されているわけです。
労働法は、労働者の権利を守るために作られている。すなわち労働者のための法律になります。
だから労働者の立場に立ち、労働者が守られる法律であると意識しましょう。
意識するだけで、考え方の指針ができて知識の定着も早くなり、効率的に勉強ができます。
また、選択肢で迷った時にも使えます。
なんとなくでも労働者に有利な方を選べば、正当する可能性は大きく上がるんです。
実際に私の友人も「選択肢で迷ったら、労働者の気持ちになり判断していた」と言っていました。
その友人は労働基準監督官や国家総合職にも受かっているので、間違いない方法です。
労働条件が決まるまでの流れを意識する
勉強する上で考えること二つ目は、「労働条件が決まるまでの流れを意識すること」になります。
なぜ考えるかというと、労働法が何をしているのか論理的にわかるように理解しやすくするためです。
まずはじめに労働条件が決まるまでの手順を見ていきましょう。
労働条件を決定するまでの手順は以下のとおりです。
このような手順になっています。
この流れを理解しておくことで、どこの問題が出されており、何を説けば良いのか明確化されます。
例えば、労働協約の問題が出ているとしましょう。
その時に、就業規則の知識を探していても答えは出ませんよね。
考えている事柄が違うわけですから。
これではただ少ない解答時間を無意味に消費するだけです。
しかし、ある程度の流れを理解しておくと、少ない時間でパッと答えが出せるようになります。
余分な考えをしない分、正答率も上がる。
さまざまなことでメリットがあるため、労働条件が決まるまでの流れは理解しておきましょう。
ちなみに先ほどの図を少しパワーアップさせて、わかりやすくしてみます。
大体このような流れで決まるので、しっかり対策を!
友人も流れを理解したら、正答率が上がったと言っていました。
試験に合格するために、この手順があることを頭の片隅に入れて勉強してみてください。
世界が変わること間違いありませんから。
公務員試験の労働法まとめ
- 労働法は労働者を守るための法律
- 労働基準監督官になりたい人は必ず勉強
- 出題範囲は個別的労働関係法と集団的労使関係法
- 「勉強のコツは労働者の立場に立つ」「労働条件が決まるまでの流れを意識する」
労働法は公務員試験の中でもあまり日の当たる教科ではありません。
そのため勉強する人はかなり少ないことが現状。
ですがそれは簡単な問題も結構出やすいということ。
穴場でもあるので一度勉強してみてはいかがでしょうか?
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