・適性検査って何?
・どんな試験に出題されるの?
・出題範囲は?
・重要なの?
・落ちることはある?
このような疑問に答えていきます。
実際に公務員試験に合格した私が答える記事となっています。
本記事の内容
- 適性検査とは
- 適性検査はどの試験に登場するのか
- 適性検査の出題範囲について
- 適性検査の重要性
- 点数が悪いと不合格になるのか
記事を読み終えると、公務員の適性検査について理解することができ、落ちないための勉強がわかります。
適性検査とは
公務員試験で行われる適性検査は、性格検査や事務処理能力の高さを測るものです。
適性検査の内容は、10分の間に小学生レベルの問題を100問解かされるものになります。
この正解の問題に応じて、事務処理能力の有無を調べられるんです。
またクレペリン検査も同時に行われ、その結果でどのような性格であるか判断されます。
出題される試験も限られ、一回も受けずに公務員になる方もいる検査です。
今回はそんな謎に包まれた適性検査についての話をしていきます。
適性検査はどの試験に登場するのか
適性検査はすべての試験で、行われるものではありません。
ある一定の限られた試験でのみ、出題され解くことになります。
適性検査を解くことになる試験がこちらです。
- 国家一般職(高卒程度)
- 税務職員
- 地方上級
- 市役所
以上の4試験でのみ出題されます。
いくら簡単といっても、いきなり本番で解くと解けないこともあります。
簡単な問題だからこそ、4つの試験を1つでも受験しようと思う人は、一度対策をしておきましょう。
適性検査の出題範囲について
勉強をはじめる前に、出題傾向を確認しましょう。
なぜなら、どのような問題が出題されるか分からなければ、勉強の仕方もわからないからです。
出題範囲がわかれば、時間をかけず対策も簡単に立てられます。
なので出題範囲を確認しましょう。
そんな適性検査の出題範囲は以下の通りです。
- 分類問題
- 置換問題
- 照合問題
- 計算問題
- 図形把握問題
5つの項目に分かれています。
この出題傾向は国家公務員であっても、地方公務員であっても変わらず同じものが出題されます。
ですが、問題数と制限時間で少しの差があるので注意が必要です。
国家試験は120問で制限時間15分、地方試験は100問で10分となっています。
難易度は変わらないので、手間が増えるか減るかだけになります。
少しばかり違いはありますが、試験内容に大きな差はありません。
では次からどのような問題が出題されるか説明していきます。
分類問題
この分類問題では記号や文字、数字を素早く正確な分類ができるかを見られます。
問題の例としては以下のようなものが出題されます。
- 数字の分類
- 一定の範囲の分類
- 情報の分類
出題傾向ごとに例題を示していきますので、見ていきましょう。
数字の分類
1891を分類表の当てはまる択を選びましょう。
① | ② | ③ | ④ | ⑤ |
百の位が4 一の位が3 | 百の位が2 一の位が7 | 百の位が6 一の位が3 | 百の位が4 一の位が2 | 百の位が4 一の位が0 |
百の位が6 一の位が4 | 百の位が1 一の位が9 | 百の位が8 一の位が1 | 百の位が0 一の位が1 | 百の位が3 一の位が9 |
この問題であれば、百の位が8で一の位が1である問題の正解は③になります。
一定の範囲の分類
次の数字が当てはまる範囲を答えなさい。
あー23
10~20 | 21~30 | 31~40 | |
あ~か | ① | ④ | ⑦ |
き~は | ② | ⑤ | ⑧ |
ひ~わ | ③ | ⑥ | ⑨ |
この問題であれば、「あ~か」の間で「10~20」の間であるので④番が正解になります。
情報の分類
学生の成績に関する4つの要素のうち2つの要素を組み合わせたものとして正しいものを選べ。なお各教科の成績と総合成績はABCDで判断するものとする。
Q:総合成績B、算数の成績Eはどこに該当するか。
国語 | 算数 | 国語 | 算数 | ||
A~C | A~C | D~F | D~F | ||
学生 | □、☆ | ア | イ | ||
総合成績 | A~C | ||||
学生 | △、〇 | ウ | エ | ||
総合成績 | D~F |
「総合成績BはA~Cの間、算数の成績EはD~Fの間」であるため、この問題の正解はウになります。
どうでしたか?
かなり簡単だったのではないでしょうか。
範囲は探すのに時間がかかりますが、考える必要のあまりない問題が多いです。
なので、情報をしっかり整理して落ち着いて解いていきましょう。
置換問題
置換問題は、決まった法則の文字列が何を表しているか、情報を頼りに整理して答えるものです。
この置換問題は一種のパズルのようなものであり、何も考えることなく問題を解くことができます。
そんな置換問題の出題傾向はこのようになります。
- 漢字と数字の問題
- 表を用いた問題
- 漢字とカタカナの問題
出題傾向ごとに例題を示していきますので、見ていきましょう。
数字と漢字の問題
問題の5文字の数字を表に従い漢字にした場合、正しく変換されている数をマークしましょう。
問、53826→真市用琉可
3=水 | 7=月 | 1=真 |
4=産 | 5=域 | 8=可 |
2=琉 | 9=御 | 6=絵 |
この問題の答えは、正しいものが「2=琉」のみであるため、①が正解となる。
表を用いた問題
与えられた表を用いてアルファベットを置き換えて正解を答えろ。
問、AaBaDc
a | b | c | d | |
A | あ | く | そ | は |
B | だ | ふ | た | う |
C | こ | も | を | け |
D | で | お | ゆ | ず |
①あだゆ②ふくた③はだこ④おもゆ⑤ずこだ
この問題の答えは、「Aa=あ、Ba=だ、Dc=ゆ」なので①となる。
漢字とカタカナの問題
問題の5文字の漢字を表に従いカタカナにした場合、正しく変換されていない数をマークしましょう。
問、副服福複復→カサアタナ
副 | 服 | 福 | 複 | 復 |
ア、イ | カ、キ | サ、シ | タ、チ | ナ、ニ |
この問題の答えは「複=タ、復=ナ」の2つ以外不正解であるため、正解は③。
どうでしたか?
置換問題は表と見比べつつ、解いていくものになります。
探すことに時間のかかる問題が多いため、パターンを見極めてしっかりとした対策を取っておきましょう。

照合問題
照合問題とは、選択肢の中から与えられている情報と同じものを選択するものになります。
簡単に説明すると間違い探しのような問題です。
そんな照合問題の出題範囲は以下のようになります。
- アルファベットと数字照合
- 情報の照合
- 文章の照合
出題傾向ごとに例題を示していきますので、見ていきましょう。
アルファベットと数字照合
次の数字とアルファベットの組み合わせと同じものを選べ
537-shai
① | ② | ③ | ④ | ⑤ |
537-shai | 538-shai | 537-shal | 538-saih | 537siah |
この問題であれば正解は①になります。
情報の照合
町に関する4つの要素を比べ、異なっている部分を訂正せよ。異なっている部分が町名なら①、人口なら②、できた年③、男女比④、違いがなければ⑤で答えろ。
町名 | 人口 | できた年 | 男女比 | 町名 | 人口 | できた年 | 男女比 |
A市 | 50万人 | 1953 | 7;3 | A市 | 60万人 | 1923 | 7;3 |
この問題であれば「できた年」が違うため、正解は③になります。
文章の照合
与えられた2つの文章を見比べて、異なる部分の数をマークせよ。
大学の教授から宿題にされたレポートが終わらない
第学の教授から宿題とされたレポートが御わらない
この問題であれば、異なる部分が3つですので正解は②になります。
どうでしたか?
簡単な問題が多く悩むことが少なかったのではないでしょうか。
本当にただの間違い探しですので、時間をかけている場合ではありません。
素早く見つけることができるようにしておきましょう。

計算問題
計算問題は、単純に計算能力を確かめるものになります。
その計算問題の出題範囲は以下のようになります
- 単純な計算問題
- 穴埋め
- 問題の計算式と同じ答えのものを選択
では一つずつ説明していきます。
単純な計算
45-27×2+9
この答えは0であるため、0をマークする。
穴埋め
8+3-□=5
式の左右で同じ答えにならなければいけないため、□の中には6が入る。
問題の計算式の答えと同じものを選ぶ
95÷5+9
①100÷2-25
②2+9×3
③11+20-5
④4×6+4
⑤75-73+20
95÷5+9=28であるため、計算の答えが28になる答え④が正解となる。
どうでしたか?
問題のレベルとしては、小学生レベルのものしか出題されません。
ここでのケアレスミスで点数を落としてしまうことはもったいないので、注意はしつつスピーディーに解いていきましょう。
図形把握問題
図形把握問題は、図形を変形させたり、回転させたりしたものを答えさせる問題です。
その問題内容は以下のように分かれます。
- 同一図形を選択もの
- 図形の一部分を変形させるもの
- 図形を回転させるもの
図形把握問題は、間違い探しやパズル的な要素含むことはなく、想像力が試されます。
そのため苦手な人が多く、解くための時間がかかって低い点になる人がよくいます。
適性検査に関しては、スピード命でどこまで正確に解けるかが勝負です。
図形問題が苦手な人で解くことが遅い人は、早めの時期から少し対策をしておくほうがいいと思います。
適性検査が重要は嘘なのか
適性検査は重要なのでしょうか、それとも重要ではないのでしょうか。
あなたはどちらだと思いますか?
正解は…あまり重要ではありません。
重要でない理由は、試験の結果とあまり関係がないからです。
適性検査はあくまで事務処理能力や性格診断のために行われます。
その性質上、知識を測るものでないため、点数には反映されません。
仮に適性検査で満点を取ったとしても、筆記試験の点数が合格点以下なら、一次試験を突破することはできないんです。
なので、適性検査の重要度はとても低くなります。
適性検査で落ちる人はいる!
重要ではないといいましたが、勉強はしておいてください。
なぜなら、あまりにも点数が低いと不合格になってしまうからです。
適性検査は事務処理能力等を測るものになります。
しかも問題を見てもらってわかるように、問題内容は難しくありません。
簡単な適性検査で低い点数を取るということは、事務処理能力に極端に難がある判断されます。
さすがに重要でないといえ、あまりにひどいと筆記試験で高得点をとっても不合格になってしまいます。
だから不合格にならない程度に、勉強はしておきましょう。

適性検査についてまとめ
- 適性検査は事務処理能力や性格診断を行うもの
- 出題される試験は「国家一般職(高卒程度)」「税務職員」「地方上級」「市役所」
- 出題内容は「分類問題」「置換問題」「照合問題」「計算問題」「図形把握問題」
- 適性検査は重要ではない
- 重要ではないがあまりに点数が低いと落ちる
適性検査は限定的な試験でしか出題されないため、自分がいるかいらないか見極めておきましょう。
そしてもし適性検査が必要であるならば、少なくとも一回は練習することをおすすめします。
落ちる人は滅多にいませんが、落ちることもありますので気をつけておきましょう。
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