・警察官って種類があるの?
・都道府県警察ってどんな仕事をしているの?
・給料は?
・警察官になるための流れは?
・大卒と高卒の違いは?
こうした疑問に答えていきます。
警察職員の友人を持つ私が、十数人から話を聞いて記事をまとめました。
本記事の内容
- 警察官について
- 都道府県警察の仕事
- 給料
- 都道府県警察官になるまでの流れ
- 大卒と高卒の違い
この記事を読み終えると、警察官になるために知るべきことがわかり警察官に一歩近づくことができます。
この記事を書いている人
元公務員ターナーの自己紹介
高学歴、法学部出身というわけではありませんが、大学2年の時から資格を取得しつつ、公務員の勉強を開始。
結果=国家公務員総合職に現役で合格。
他にも(一般職・国税専門官・県庁・市役所)などにも内定しているので、公務員志望者の不安や疑問点を解消します。
— 知識図書館(公務員試験・資格ブログ) (@TandH_blog) November 7, 2020
警察官とは
警察官とは国や県、地域の治安を守り、人々が安心・安全に暮らせるように、犯罪の取り締まりや犯罪を事前に防ぐために仕事をする公務員のことです。
そしてあまり知っている人はいませんが、実は警察には大きく分けて3種類の仕事があります。
3種類の仕事
都道府県警察:各都道府県に配属され実務を行う警察官
警察庁:警察組織の在り方を決めている組織
皇宮警察本部:皇族各殿下の護衛や皇居等の警備を専門に行う組織
以上の3種類です。
一口に警察といっても、全然仕事内容が違ってきます。
今回はその中でも都道府県警察についての説明をしていきます。
都道府県警察の仕事
都道府県警察は、警察の中でも一番我々の暮らしに近い存在の警察官です。
実際に交番に駐在していたり、交通違反の取り締まりを行っています。
しかし、都道府県警察の仕事は、これだけではありません。
実は6つの仕事があるんです。
- 生活安全警察
- 地域警察
- 刑事警察
- 交通警察
- 警備警察
- 総務・刑務警察
以上の6種類です。
字だけ見ても具体的な職務内容があまり想像できないと思います。
各自の仕事を簡単に説明しますね。
生活安全警察
生活安全警察では、地域に住んでいる人の生活に直接影響を及ぼすような事件・事案について対応する警察です。
その業務範囲は広くて、少年犯罪や風俗事犯をはじめとしたものから、経済や生活環境などより生活に密着したものの対処まであります。
さらに国民が安心・安全に生活できるための防犯活動や、生活に関する各種相談も請け負っています。
地域警察
地域警察とは、交番や駐在所などに配備されている警察官です。
その仕事内容は、管内のパトロールや遺失物の管理から、犯罪の未然防止活動など多岐にわたります。
地域にとって一番近い存在であるお巡りさんと呼ばれる人たちですね。
事件や事故の発生時の初動対応を行うなど、地域社会にとってなくてはならない存在になります。
刑事警察
刑事警察とは、実際に事件の捜査を専門に行う警察のことです。
主な仕事内容は、殺人や放火、強盗などの人の命を脅かす凶悪な犯罪への対応のほか、鑑識や検視などになります。
警察官の中でも、高度な知識・技術と強い精神力が必要になるタフネスな職場になります。
交通警察
交通警察とは、自動車やバイクに関する取り締まりを行う警察です。
主な仕事内容は、交通指導取り締まりや交通規制・交通整理などを行っています。
近年、高齢者や歩行者を含む事故が多くなっているほか、ひき逃げなどの事故も多発しています。
そのような悲しい事件をなくすために、安心・安全な交通環境づくりに尽力しているんです。
警備警察
警備警察は、日本中の社会の安全を維持するための警察です。
主な仕事内容は、災害発生時の人命救助や国際テロ対策、要人警護に至るまで不測の事態に備えるものを担当しています。
卓越した機動力で政府の要人のみならず、地域住民の生命を守るために働いているんです。
皆さんを守るために日々厳しい訓練に耐えて、いざというときに備えています。
総務・刑務警察
総務・刑務警察は、警察組織のあらゆる面をサポートする仕事です。
主な仕事内容は、広報活動や予算管理、人材育成などの仕事を行っています。
このほかにも犯罪被害者への支援などのさまざまなケアに関する業務も行います。
お金を支出して、さまざまな警察の組織運営や活動を支援する、縁の下の力持ち的な存在です。
警察官の給料について
警察官は公務員になります。
公務員の給料は民間企業の平均給料と定義されているため、高くも低くもありません。
でも実は警察官の給料は、他の公務員よりも高めに設定されています。
その理由は、危険を伴う仕事しているからです。
公務員といっても警察官は、犯罪と距離が近く、常に危険が付きまといます。
行政職で採用されて、パソコンをカタカタ打っている仕事は責任感を伴いますが、身体的な危険はありません。
この分の危険手当のようなものにより、他の行政職公務員よりも高く設定されているんです。
では実際に給料を見てみましょう。
初任給(大卒):255,000円
初任給(高卒):210,000円
平均月収:459,800円
年収:約813万円
となっています。
一般的な大卒公務員の給料がおよそ211,000円であるのに対して、4万円も高いです。
そのため警察官は、公務員の中でも高い給料をもらっていることになります。
都道府県警察官になるために
都道府県警察官になるためには、文武の両方の能力が必要になります。
公務員試験には珍しい、体力試験が課せられるんです。
だからお勉強だけしていればいいわけではありません。
具体的に課される試験について、採用までの流れを説明をしていきます。
一次試験
教養試験: 文章理解、数的処理(判断推理、数的処理、資料解釈、図形判断)、人文科学、社会科学、自然科学、一般科目(国語、英語、数学)
論文試験
国語試験(国語能力の有無を精査)
身体検査(身体測定)
警察官としての適性検査
二次試験
面接
第二次適性検査
第二次身体検査(身体測定)
体力検査(持久走、腕立て伏せなど)
内々定
普通の公務員試験よりも、体力試験や国語能力試験など特殊なものが追加されていることがわかりましたね。
私の友人で警察官になった人は、体力試験の結果が酷すぎて落第したことがあります。
不合格になりたくない人は、しっかり対策をしておきましょう。
警察官になった時に高卒と大卒で違いはあるのか?
警察官採用試験には、大卒程度試験と高卒程度試験が存在しています。
大卒と高卒では、入庁後に少し違うところがあります。
警察人生に大きく関わることもあるので、必ずチェックしましょう。
それは以下の三点です。
- 出世の早さ
- 初任給の違い
- 研修期間の差
一つずつ詳しい説明をしていきます。
出世の早さ
違い一つ目は、出世の早さになります。
出世は大卒程度試験を突破して、入庁した人のほうが早くします。
高卒の警察官は、最初の昇進試験を受けるまでに4年の実務経験を積まなければなりません。
一方で、大卒の警察官は最初の昇進試験を2年という短い年月で受けることができます。
その後も当該職員の成績にもよりますが、一般的に高卒よりも大卒の方が早く、巡査部長や警部補となっていくようです。
もちろんこの昇進ペースに当てはまらない人もいます。
ですが実力が同じような職員がいるとすれば、大卒者の方が早く昇進していくことになります。
これが大卒者と高卒者の違い一つ目です。
初任給の違い
違い二つ目は、初任給の違いになります。
初任給は大卒程度のほうが多いです。
これは当然といえば、当然ですね。
大学でしっかり勉強した後に、都道府県警察に入ってきているので経験がありますから。
その年齢的な面や経験を加味した結果、大卒程度者の初任給は高く設定されています。
また、先ほども説明したように大卒者の方が早く昇進していく傾向にあります。
そのため、最終的な給料でも大卒者の方が給料が高くなっているようですね。
これが大卒者と高卒者の違い二つ目になります。
研修期間の差
研修期間の差を話す前に、研修期間とは何なのか話していきます。
警察でいう研修期間とは、公務員でいうところの条件付き採用の期間ではありません。
警察学校で座学や体力をつける場になります。
都道府県警察官は、仕事に入るとすぐ実践です。
働きながら学ぶということはありません。
働きながら学べない理由は、警察官の行動一つが法律を基にした強制力を伴う行為だからです。
強制力を伴う行為は、不当な制限をすると裁判に発展する可能性があります。
もしその行為が必要ない場合や法律に基づかない不当なものであった場合、裁判に負けて損害を払う可能性も出てくるんです。
裁判に負けた場合は、損害の補填だけでなく警察の信頼までも揺らいでしまいます。
この法律を基にした行動は、実践ではなく座学で勉強の末に獲得するものになるんです。
また、警察官の業務に耐えうる体も作る必要があります。
二次試験の体力試験は基礎体力を測るものがありましたが。
あれは、警察官になれる必要最低限の体力を測っただけなんですね。
体力試験の時から座学ばかり取り組んで実践投入すると、絶対に根をあげる警察官になってしまいます。
だから警察学校に入る必要があるんです。
以上が警察学校の説明でした。
その警察学校での大卒者と高卒者では、研修期間にも大きな差が生じます。
高卒者は10か月、大卒者は6か月の研修を行います。
4か月間早く、大卒者のほうが研修を終えて実践を体験することができるんです。
警察学校は厳しいため、この4か月というスパンは意外と長いですよ。
ここが大卒者と高卒者の違いの三つ目になります。
都道府県警察についてまとめ
- 警察は国民の安全を守る仕事
- 都道府県警察官には6つの仕事がある。
- 給料は公務員の中でも高水準
- 試験は学力に加え、体力試験も追加される
- 大卒と高卒の違いは「出世の早さ」「初任給の違い」「研修期間の差」
都道府県警察官といっても、交番に駐留するだけではありません。
いろいろな業務があり、それぞれの担当がはっきり分かれています。
皆さんも自分がやりたい業務を明確化させ、志望動機を高めて勉強と体力づくりに努めてください‼
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