- 警察庁の仕事って?
- 総合職と一般職の違いは?
警察庁という名前は聞いたことあっても、詳しいことはわからない人は多いと思います。
警察組織には、警察庁や警視庁、都道府県警察の違いに加え、総合職や一般職について、調べても分かりにくいことこの上ありません。
そこで警察庁の仕事、総合職・一般職の違い、警察庁と警視庁の差について説明していきます。
これを知りたい人に書いています
- 警察庁の仕事
- 警察庁職員の給料と福利厚生
- 総合職と一般職の違い
- 警察庁と警視庁の違い
- 都道府県警察との違い
記事を読み終えると、警察庁での仕事を中心に、総合職・一般職や警視庁との違いを知ることができ、自分がどこを受験しようか決められます。
警察庁の仕事内容について
警察庁は警察全体の中でトップであり、特許庁や国税庁、金融庁などと同じ行政庁に該当します。
警察の中でトップの組織であり、国家公安委員会の外局である警察庁の仕事内容は、警察組織全体を法律に則って管理し、適切に運営が基本的な仕事です。
そのため都道府県警察と違い、犯罪や事件が起こったときに警視庁自ら捜査を行うことはあまりありません。基本的には、全国にまたがる事件が起こったときに各都道府県との協力体制の調整・準備をする程度です。
その警察庁の業務も大きく7つに分かれています。
- 長官官房
- 生活安全局
- 刑事局
- 組織犯罪対策部
- 交通局
- 警備局
- サイバー警察局
それぞれの部局の仕事はかなり違います。試験合格のためには、部局ごとの説明をできることは不可欠。
なので部局ごとにどのような仕事を行っているか説明していきます。
長官官房
長官官房の仕事は、政策の企画立案や人事・予算をはじめとした警察組織全体についての仕事をしています。
警察組織の心臓部であり、仕事の在り方や事業にかかる経費の算出など高度な技術や考え方が必要になります。
このような組織の根幹を支える仕事はもちろん、機密保持の業務や国際的な取り組みを推進する業務なども担当。
長官官房がなければ、国の警察体制は崩壊するため、警察組織の中でも極めて重要な位置を占める組織です。
生活安全局
生活安全局の仕事は、日常生活での犯罪をなくし、犯罪の起きにくい社会を作り上げることが主な仕事になります。
「安全・安心な街づくり」の実現を目指し、早期の犯罪の取締りや防犯対策により、日々身近なところで発生する犯罪から人々を守りための仕事です。
具体的にはストーカーやDV被害、児童ポルノに対する犯罪の抑制、闇バイトの啓発などが挙げられます。
人々の日常を守るために最も近い部局が生活安全局になります。
刑事局
刑事局の仕事は、人々を脅かす殺人などの重大事件のほか行政の根幹を揺るがす贈収賄事件、近年増加傾向にある特殊詐欺事件等を取り締まる仕事をしています。
直接的に事件に関わる機会が多いため、事件の起こっている現場との距離が近いことも特徴の一つです。
刑事警察の施策を担当しており、刑事警察を指導から統括に関する仕事を行っています。
局部の垣根を越えた捜査も行なっており、一刻も早い被害者救済、犯罪者の確保に全力を尽くして日々業務を遂行しています。
組織犯罪対策部
組織犯罪対策部の仕事は、国内外の犯罪組織から国民を守ることが仕事です。
組織犯罪から国家を守る役目を負っているため、暴力団絡みの薬物事件を防ぐことや海外マフィアを入国させないための試みも行っています。
組織犯罪を行う上で欠かせない資金を断つために、マネーロンダリング対策も行っており、重大な犯罪にさせないように未然に犯罪を防ぎ、組織犯罪や銃器、違法薬物、外国人犯罪、国際捜査共助で国家そのものを守っています。
交通局
交通局の仕事は、自動車運転や道路交通に関係する仕事をしています。
その仕事は交通事故を防止し、安全で円滑な交通の確保に努め、日々法律の改正や各都道府県警察への指導です。
近年、交通ルールの甘さから悲惨な事故が多発しており、その改正が騒がれていました。その道路交通に関わる法の整備に、大きく関わっている局が警察庁の交通局になります。
直近で改正された道路交通法で、「あおり運転」が厳重に罰されました。この道路交通法の改正に尽力して、あおり運転の撲滅に動いた組織です。
警備局
警備局の仕事は、国家の秩序を護り、民主主義を支えることにあります。
具体的な業務は、警察の警備に関する企画立案や国際テロに関する情報収集や分析を行うなどしています。
日本人が海外へ渡航するようになり、さまざまなリスクが叫ばれる昨今、外国でのリスクの対処を行い、国際化の社会にとってはなくてはならない組織です。
また警備警察の司令官として、全国の警備警察を指揮監督することも行っています。日本国民が安心安全に暮らすために、内外の犯罪を取り締まっている警察庁でも花形の仕事の1つと言えます。
何より名探偵コナンに出てくる安室透の所属する組織がこの警備局です。
サイバー警察局
サイバー警察局は、近年多発しているオンライン上での犯罪に対して、より対応するために創設されたで部局です。
その仕事は、さまざまなサイバー攻撃への対処や警察官の情報を管理することにあります。
情報化が進み海外からの政府各機関や民間人に対するサイバー攻撃が頻発しており、日本国や日本国民の情報が危険に晒されています。
その個人の尊厳や国家の機密事項に対するサイバー上の守衛により、日本国を守っている組織がサイバー警察局です。
また、警察各局内の情報整備を行い、全国で情報共有を可能にして、一刻も早い被害者救済に力も入れています。
以上が警察庁の7部局の仕事です。
警察庁の仕事は多岐にわたり、政策立案の事務系の仕事から国家存続のために日々行動することも仕事です。
ただ、どの部局も国家を守る上で、欠かせないものであり重要な仕事になります。自分が働くのであれば、どの仕事をしたいかを自分の中で決めて、試験勉強をはじめてください。
警察庁の給料・福利厚生は素晴らしい
警察庁の給料と福利厚生は、かなり整備されており、手厚いものが受けられます。それも民間企業と比べてではなく、他の公務員職と比べても手厚いです。
どのような面で手厚いのか見ていきましょう。
給料
警察庁の給料は、他の公務員と比べて高いです。警察庁の職員は公安職に該当し、他の公務員職員の給料にプラスして特別手当が支給されています。
公安職は一般の行政職員と比べると、危険な業務が多くなっています。実際に犯罪者と対峙して拘束したり、住民を守るためにさまざまな捜索をしたり、銃を使うことも。
他の公務員に比べて、ケガや死亡のリスクが高い点から公安職の給料は高めに設定されています。
しかし、これらの仕事は都道府県警察が主に担当しており、警察庁の人間が現場に出ることはほとんどありません。
危険な業務がほぼなくても、警察庁で働いていれば手当がもらえるため、一般の公務員よりも高い給料がもらえます。
総合職の初任給で比較してみましょう。
- 警察庁:250,000円
- 他の官庁:224,040円
普通の官庁と比べて3万円弱高くなっていることがわかります。
給料面については、警察庁の給料はいいですね。
福利厚生
警視庁をはじめとした警察官の福利厚生は、国家公務員であるため、かなり整備されています。
休暇
- 年次休暇(年間20日)
- 特別休暇
- 夏季休暇
- 結婚休暇
- 産前産後休暇
- 子の看護休暇
- ボランティア休暇
- 忌引
手当
- 医療給付
- 休業給付
- 災害等給付
- 通勤手当
- 住居手当
各種手当が充実していることはもちろんのこと。自身や家族の体調に合わせた休みを取得することが可能です。
さらに研修制度も充実しており、警視庁職員として働くために必要になるスキルを獲得できる研修や、自身を磨くことのできる語学研修など多種多様な研修が存在しています。
働く上でも生活していく上でも助かる福利厚生となっています。
警察庁の国家総合職と国家一般職の違い
警察庁の総合職と一般職の最大の違いは、難易度になります。総合職は国家を担う仕事を中心に行うため、一般職と比較すると難しくなっています。
ただ、総合職と一般職の違いは難易度だけではありません。業務の種類や働く場所が大きく違ってきます。
この違いを知らずに

警察庁に入りたい!
という気持ちで入庁すると絶対に後悔するので、注意してください。
【国家総合職】
- 警察に関する法律の企画立案
- 本庁勤務
- 国の幹部候補
- 直接、都道府県警察とはやり取りしない
【国家一般職】
- 総合職の企画立案した法律を周知
- 地方局勤務
- 国の幹部になれる可能性あり
- 都道府県警察と直接やり取りを行う
このような違いがあります。
警察庁総合職が上に立ち、政策の立案を軸として、国の根幹を固めていくやり取りを行います。
一方の警察庁一般職は、総合職が決めた政策を浸透させるように、都道府県警察への指示や協力が基本的な仕事です。
どちらも国家公務員であるため、直接現場に出ることは多くはありませんが、国を回すために重要な仕事になります。
警察庁と警視庁の違い

警察庁と警視庁って何が違う?

呼び方が2種類あるの?
それは間違った違いの認識であり、気をつけなければいけません。「警察庁」と「警視庁」の違いは、所属する場所が違う別の組織になります。
警察庁
- 国に所属
- 国家公務員
- 政策の企画立案を行う
- 主に事務仕事
- いろいろな命令を出す
警視庁
- 東京都に所属
- 都道府県警察
- 実際に現場で犯人と対峙する
- 主に現場での仕事
- いろいろな命令を受ける
名前は似ていても、警察庁の方が上部組織であり、警視庁は呼び方が違うだけで単なる地方警察です。
その国と地方の警察という違いから、業務も全く異なったものをしてます。
警察庁と警視庁の仕事は、かなり違うものなので、そこを意識しておいてください。
警察庁についてまとめ
- 警察庁の仕事は大きく7つ
- 給料や複利厚生はかなり良い
- 総合職と一般職は難易度と業務が違う
- 警察庁は国、警視庁は地方の機関
警察庁について説明してきました。警察庁は警察のトップであり、国を守るためにさまざまな業務を行っています。
その警察庁は国家総合職であるため、試験の難易度は難しく採用率も低めです。
警察庁で仕事をして、国家・国民を守りたいなら勉強を多く行いましょう。
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