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LD通級教室の担任となり4年。子どもたちに育てられてきた実感をもっています。そんな日々の実践を残すことで、全国の皆さんと交流出来たら嬉しいです。10日、20日、30日の更新を目標にしています。
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18年度よりLD通級教室を担任しています。SENS受講生です。
臨床発達心理士を取得しました。

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ビジョントレーニング一つの成果(2) [2010年01月20日(水) ]
さて、前々回のブログでビジョントレーニングに1年余り取り組みDEMの数値が、生活年齢相当になってきたお子さんの様子をお伝えしました。

http://edublog.jp/nagasaki-northstars/archive/32


今回はその続編です。

綴り始めるにあたり皆さんにお尋ねします。

「漢字を読むのが苦手なお子さんに、振り仮名をつける支援をすることは、お子さんを甘やかすことに繋がると思われますか?」

短い問いですが、学校現場においては時に大きなジレンマを投げかける可能性があるものですよね。

このシリーズでご紹介しているお子さんは、その頑張りの中でこの問いに対する一つの答えを教えてくれたように思います。

このお子さん(Aさんとしますね)は、中学年になると途端に学習に対するモチベーションを失ってしまいました。
前号に記したように、教科書の準備もしない、テストにも名前を書くだけという状態となり、2次的な状態を呈していたといえます。

そんなAさんに、学習への意欲を取り戻してもらうことはけっして簡単ではありませんでした。

もともと、IQはボーダーなお子さん、特に記憶領域でのつまづきがあることで、意欲を持たせようと活動を工夫したとしても、翌日や次時まで継続しにくいのです。学級で毎日出される宿題も、学校で途中まで取り組んだり、質と量を配慮してもらったりしましたが、帰宅するとその存在さえ忘れてしまったかのように取り組めない。

もちろん、記憶の低さが影響しているのか、失敗体験や分かりにくさから意欲の高まりが難しいのか、その両方なのか、まさに「にわとりと卵」のような状態が続きました。



そんな彼にちょっとだけ元気と勇気を与えたかな、と思われた取り組みが2つあります。

<大<太>>一つは、本シリーズで取り組んでいるビジョントレーニング
もう一つは、スケジュールノートの活用です。

ビジョントレーニングの観点から見た彼の成長は前号でお伝えしていますが、彼の頑張りにより変化が起こったのは、彼だけでなく担任の先生を含めた周囲の教師でした。

通級教室の教育課程として設定している中に「教科の補充」という領域があります。
「現時点の教室での学習に直接生きる」というより、「教室での学習を下支えする」内容をできるだけ取り上げたいと思っていますが、音読が苦手なAさんに対しては、数か月先に学ぶ教科書文を拡大コピーし、ルビを振った上での音読練習を行うようにしたのです。

文節区切り線を入れたり、範読の後に読んでもらったりしているうちに、彼の音読には徐々に上達が見られるようになりました。
加えて、型抜き紙を活用し、見える範囲を狭くする操作を自分でできるように働きかけても行きました。

元々、指で追い差しをしながら読んでいた彼にとって型抜き紙はよいガイドとなりえたようで、その使い方も上手になり、読める漢字は隠し、忘れたらちらっと見てまた戻すという操作をしながら音読するようになっていきました。
そうして、音読の家庭学習に対して、保護者さんにも支えてもらいながら取り組むようになったのです。

最近の彼の音読の様子を見ていると、多くの漢字を振り仮名は見えないままで読み進めています。話の筋が分かったことで、前後の関係から思い出せるものも多くなったのでしょう。

「振り仮名があるから読み方を覚えない」
「振り仮名があるから読む抵抗がなくなり、結果的に漢字も読めるようになる」

どちらが、教育的なのか、答えが見えるような気がします。


さて、ある時変化が起こりました。

国語の読み取りテストが学級で行われたときのことです。Aさんの点数は20点でした。

それを見た担任の先生は、そのテストの問題文などにすべてルビを振ってみたそうです。

その上で取り組んだ彼の点数は「90点!」

この出来事は私たちに少なからず衝撃を与えました。
これまでAさんは分かってなかったのではなくて、読めてなかったということが証明されたのですから・・・。

それ以来、担任の先生はAさんが出会う文章にルビを振ることを、積極的に推し進めてくださるようになりました。

また、「特別支援教育支援員」さんの時間割上に、Aさんの教科書やプリントにルビを振る時間を週に1時間位置づけることもできました。

現在ではAさんを含めて4人のお子さんに対して、担任の先生や支援員さんによるルビ振り支援がオフィシャルに行われています。
来年度行われる、全国学力調査(残念ながら抽出に外れても実施するとのこと)では、そのうち該当のお子さんに対して、「振り仮名つき問題用紙」を要請することもできるようになりました。

Aさんには、これまでの負の積み重ねから、まだまだ支援や配慮が必要な部分があります。

ですが、「みんなと同じように読めないから理解できない」訳ではないということを我々教師に教えてくれました
Aさんにも、柔軟に対応をしてくださる先生方にも、感謝の気持ちを感じています。



記憶について、彼を支えている「スケジュールノート」
写真を撮って、紹介をと思っていたので、持ってくるようお願いしていたのですが、残念ながら「忘れて」きたそうです
Posted at 17:30 | 視知覚・ビジョントレーニング | この記事のURL
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ビジョントレーニング一つの成果(1) [2009年12月20日(日) ]
この冬一番の寒波に列島全体が凍えているようです。
西風の地方でも小雪が舞っています。

2学期もいよいよあと1週間、明日からの数日は各学級からジングルベルが聞こえてくるんだろうなあと楽しみにしています。


西風の通級指導教室では、眼球運動の未成熟さから、学習参加の際に十分スキルが発揮できないお子さんに対して、ビジョントレーニングを指導中に取り入れて関わらせていただいています。

今回は、あるお子さんとこれまで関わってきた取り組みを振り返ってみます。
(なお、データ等については一部修正しています。ご了承ください)

Aさんは高学年のお子さんです。
学習意欲に乏しく、内容の定着がみられない。特に記憶を要する部分での著しいつまづきが感じられるという担任からの依頼で、4年前に授業参加の観察をさせていただいたのが出会いでした。

その後担任からの熱心な個別指導を受け、改善の兆しがみられるということでじばらく関わりがなかったのですが、翌年、担任が変わりあらためて観察に入ったところ、授業中なのに教科書を机上に出してもいない、プリントが配られても名前を書いて後は白紙といった状態で、2次的な問題を強く感じるような状態となっていました。

そんな彼と通級指導教室において関わりを持つようになり2年が経とうとしています。

当初は緊張をほぐすために、感覚統合療法をベースにした関わり遊びや視知覚パズル、平易なプリント教材などを組み合わせた指導を行っていましたが、昨年度2学期からビジョントレーニングを毎回の指導で15分程度取り入れてきました(週2回)

◎インフォーマルアセスメント
・日常の所作に問題なし
・言語反応は良好で、同年代の友人もいる。
・音読は逐字読みで指さしながら行う。
・ボールを投げる、受けるなど単純な動作は○、動きの模倣は時間がかかる
・漢字の読みは2年生段階でのつまづき、書きは1年生段階
・注視や追視で眼球のブレ、サッカードは横読みで遅れる

◎フォーマルアセスメント
・WISC‐V FIQはボーダーの下限 注意記憶が他の群指数に対し優位に低い
・DTVP‐2(フロステッグの新版) 目と手の協応が若干落ちるが全般数値は標準域
・読み書きスクリーニング検査 片仮名書きと漢字読み書きでのつまづき

◎ビジョントレーニング内容(抜粋)
・サッカード
 順唱、逆唱、無声などバリエーションをつけながら、テンポ100くらいで


・ローテーション
 追視ですね。ターゲットを上下左右斜めと動かし追視します。

・カーシュナーズアロー
 リズムに合わせて、矢印の向きを唱えたり腕差ししたりします。



・コップ視野
 周辺視野を広げる活動です。

・LDセンタープリント教材
 大阪医科大学LDセンターが作成されたビジョントレーニングプリント集です。以下で購入できます。
 http://www.at-school.jp/shop/index.php


これらの活動を取り入れながらこれまで取り組んできました。

また、眼球運動を測る尺度としてDEMという検査を月に1度ずつ実施してきたのですがその結果が以下になります。



数値的には当該学年の標準域になってきました。

このお子さんの検査上の特徴として、読み飛ばしは比較的少なく、数字想起に時間がかかったり、読み替えてしまったりという誤りが多いことが挙げられることから、眼球運動の躓きと合わせて、実行機能の処理速度の改善なども関連していることが予想されます。

が、この部分の数値が標準域に達したことは本児にとっても自信になったのは間違いありませんし、なにより担任の先生をはじめ周囲の認識が変化したことで、彼への支援がより厚みを増すことになっていきました。

そのことについても次回まとめてみます。

お知らせ
東京E-CHAPさんのご厚意でお話をさせていただくことになりました。
以下にお知らせを掲載します。
今回取り上げたお子さんを含めて、動画を交えお話ししようと思っているところです。
どうぞ、よろしくお願いします。

テーマ:「ちゃんと見えているかな?〜視機能に不具合を重複している子どもの教育的支援」
日時:1月10日(日)午後1:30〜4:30
場所:調布市文化会館たづくり602会議室
京王線調布駅南口下車徒歩2分

主催「NPO法人えじそんくらぶの会 東京「E-CHAP」」
代表 井手籠栄理子
E-mail xeriko-i@h9.dion.ne.jp
・参加希望者は1月5日までに代表の井手籠へメールにて連絡を
・参加料は500円です
・関連ブログアドレスは以下になります
http://edublog.jp/nagasaki-northstars/archive/24
http://blog.goo.ne.jp/littlestar_constellation/e/b078c01a3ded6f1238259ad4e3b082be
Posted at 17:00 | 視知覚・ビジョントレーニング | この記事のURL
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LD学会ポスター紀要 [2009年10月11日(日) ]
本日10月11日は東京学芸大学においてLD学会が行われております。
私西風も、平素の実践を公開し今後の支援に生かしていきたいと考え、拙いながらもポスター発表をさせていただきました。

この文章自体は事前に書いておりますので、実は、当日うまくいくかどきどきしているのですが(汗)

私のポスターの発表持ち時間は、「11日(日)9時から12時」。
この文章がアップされたときに、私は果たして笑顔なのかそれとも・・・

ですが、年に一度の大会で、多くの実践者の方とお話をしたり、実践をうかがったりできることがとても楽しみの3日間です。


今回のブログでは、本大会でビジョントレーニングについてのポスター発表をいたしますので、その紀要原稿とポスターをご紹介します。

ここから紀要原稿です

眼球運動に困りのある児童へのアプローチ
LD通級指導教室におけるビジョントレーニングの実践を通して
○○○○(○○県○○町立○○小学校) ○○○○(オプトメトリスト)


1.目的
  LD通級指導教室を利用する児童の中には、音読の際に逐次読みとなってしまったり、行を飛ばしてしまったりするなどの困りを見せる者が少なからず存在する。
 「読む」という活動のベースには、感覚入力器官として視覚機能の存在があり、その入り口である眼球運動の巧みさは、パフォーマンスへ大きく影響していると考えられる。
 そこで、本研究においては、逐次読み等、音読時の困難を持つ児童への指導を通し、その変容をまとめ、今後の実践の深化に繋げたいと考えた。

2.方法
(1)対象児
小学校4年生9才 女児(09年6月現在)
(2)指導期間
2008年9月〜2009年6月
(3)指導方法
週に1回、90分の通級による個別指導
(4)指導内容
a)インフォーマルアセスメント
b)フォーマルアセスメント
c)ビジョントレーニング
d)DEMによるパフォーマンスの追跡
e)在籍教室へのフィードバック

3.結果
(1)アセスメント
・対話や歌唱の際の音声言語表出については問題がない
・逐次読みや勝手読みが見られる。
・記憶した文や範読直後の模倣では、正しく音読できる。
・枠内書字が難しい。
・「WISC−V」VIQ84 PIQ61 FIQ70
符号と組み合わせの評価点が低い

(2)ビジョントレーニング
○読みの困難の主要因として、跳躍性眼球運動(サッカード)の困難さが、単語のまとまりの素早い把握、次のまとまりへの視線移動に影響を及ぼしているととらえ、学習課題を設定した。
・数読みサッカード課題・・・縦方向横方向斜め方向に視点を移動する。本児においては横読みの際の首振りが強く見られた。
・矢印体操課題・・・矢印の指す方向(上下左右)を順次音声表出する。行単位でのとばしや同一箇所の読みが見られた。また、左右弁別の難しさも見られた。
・単語カード追視課題・・・単語カードを動かしながら提示し、児童が読み上げる。バランスボード上などバリエーションをつけて行う。認識できた文字からの勝手読みが見られた。

(3)DEMの推移




  双方ともに、所要時間の短縮が見られる。特に横読みについての向上がみられる。行単位での読み飛ばし、同一箇所の読み重ねが減少している。

(4)在籍教室へのフィードバック
個別指導における本児の特徴から以下のことを在籍教室において配慮するよう要請した。
・拡大教科書、分かち書き線書き入れ
・型抜き紙の使用
・範読CDの貸し出し
・板書中の要点を張り付け黒板に書く。他児の板書終了後は本児の近くに黒板を移動し、転記しやすくする。

4.考察
 音読や書字など視覚スキルが必要とされる学習において、認知の問題以前に、眼球運動のパフォーマンスについて、アセスメントを行う必要がある子どもは少なからず存在する。
改善に時間を要するスキルであるため、より下位学年での発見、支援の早期開始が求められる。また、眼科医やオプトメトリストとの連携体制を構築し、多面的で効果的な支援を行っていきたいと考える。

ここまで紀要原稿です

ここからポスターです。3分割で紹介します。


まずは、上段。
ここでは小池先生や竹田先生の著書を参考に、文字を見て音読するまでの一連の流れを示しました。
その中で、「眼球運動」や「視知覚」がどこに位置しているのか、それぞれにはどんな困りの種類が関連するのかをまとめています。


中段です。
事例としてあげたお子さんの主訴及びフォーマル・インフォーマルアセスメントを元に、指導仮説をまとめています。


下段です。
実際の指導の様子を写真を交えて掲載しています。
加えて、DEMの推移と、所属学級へのフィードバック、今後の支援の方向性についてまとめました。



文字数が限られた中で構成していくのは本当に難しいですね。
でも、自分なりにまとめながら、このお子さんへのこれまでの支援を振り返ったり、今後を思い描いたりできたことはとても有意義でした。

当日ご覧頂いた皆さんや本記事を読まれた皆さんから、ご感想をいただけると嬉しいです。
コメント欄にて遠慮なくお聞かせくださいね!
Posted at 13:14 | 視知覚・ビジョントレーニング | この記事のURL
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アイマークレコーダーでみえてきたこと [2009年08月22日(土) ]
アップが遅くなりすみません。
特別支援教育に携わり大きく変わったことの一つが、夏休みの忙しさですね。
忙しさを言い訳にすべきではありませんが、なかなかはかどらない歩みに心落ち着きません。


西風のLD通級教室に通っているお子さんに☆さんがいます。
とってもキュートな女の子で、会話におけるニュアンスの理解もOK、歌も上手♪な勉強していてホントに楽しいお子さんです。

そんな☆さんがもっとも苦手にしていることが、「音読」です。
暗記した文章や台詞をいうときは、表情豊かに言葉を出しますが、音読になるととたんに読みにくくなり、逐字読みとなってしまいます。

☆さんとは早い時期からビジョントレーニングを行ってきました。
その成長の様子はめざましく、ビジョントレーニングの講演に例示として登場してもらったり、彼女の学びをテーマにLD学会のポスターを作らせてもらったりしています。


そんな彼女に対し、より多面的なアセスメントを行い、今後の指導に生かすために、長崎大学の岩永竜一郎先生の協力を得て、音読時などにおける眼球運動をアイマークレコーダーで観察してきました。

今回は、その様子を交え、彼女の困りを見つめ直してみたいと思います。

まずは、アイマークレコーダー装着の様子から



このようなヘッドセットを披検者は装着します。ほっぺ向かいの左右のカメラが眼球の動きをとらえ、おでこのカメラが正面にある風景(本など)を写し、コンピューター処理をして、画像を合成するようです。
調整がなかなか難しく、ちょっと手間取りました。



眼球カメラの映像です。これは眼位調整中の映像です。
測定時にはおでこカメラから本などの画面を取り込み、緑色の注視点がその上を移動します。



システム全体です。


今回は中学年程度の読み物、間違い探しの縦比較、横比較の3種類についてデータを取りました。また、西風も同じようにデータ取りを行い、それと比較して傾向を探りました。

その結果に見られたことを以下にまとめます。

@文章読み
西風の視点は、現在読んでいる箇所の数文字前ほぼ定速でゆっくり移動していました。また、行の下端まで移動した後、次行の上端へヒュッと移動しています。

対して☆さんは、視点の移動が早くなったり遅くなったり、同じ場所に留まったりと安定しません。行下端へ行く前に視点が上端へ移動したり、上端で左右にぶれたりしていました。また、読んでいるところでない行や絵、枠外などに瞬間的に視点が移動してしまうことがありました。
勝手読みや行とばしの原因はこの辺りにありそうです。
実際に一行だけが見えるように型を抜いたり、指でトレースしたりすると読みやすいと彼女自身も感じていることからも、滑らかに行を追う苦手さがうかがえました。

Aまちがい探しについて
西風の視点は、上下の絵における同じ座標を、上下もしくは左右に高速で移動していました。しかもその移動は等速ではなく、動き始めー中間と速くなり、目的地で急速に減速したり、気になる部分で注視する様子が見とれました。

対して☆さんは、上下の同じ座標の往復も見られますが、時折斜めに眼球が移動する(間違い探しの動きとしてこれが多いと正しくないですよね)様子がありました。また、移動速度は、やはり緩やかで全体にゆっくり定速で動いていました。間違い探しでも枠外に視点が飛ぶことが複数回みられました。

これらのことから、☆さんの特徴として
○文字を滑らかに追い、単語のまとまりを見つける難しさ
○行頭へのわたりや、間違い探しに必要なサッケード(衝動性眼球運動)の難しさ
○空間認識や視覚記憶の把持の難しさ

を、確認しました。



2学期は、単語をフラッシュ提示して読んだり、サッケード中心のビジョントレーニングを重点的に取り上げたいと思っています。また、フロスティッグトレーニングブックでの学習も見直してみたいものです。

今回のデータを有効に活用し、2学期も☆さんと愉快に学んでいきます。
Posted at 18:00 | 視知覚・ビジョントレーニング | この記事のURL
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オプトメトリスト連携本格実施 [2009年07月10日(金) ]
「着座姿勢を整える」シリーズをお待ちの皆様もおられたことと思います。

自分なりに書き始めてはいるのですが、学期末の激務に翻弄され、とても皆様に読んでいただけるような文章となっていないため、そちらのアップは次回を目指してまとめていきます。ご容赦ください。


3月10日のブログでご紹介しましたが、西風の通級指導教室では、町内のオプトメトリストと連携して、子どもたちの眼球運動の巧みさに着目した学習を行っています。

これまでは、オプトメトリストに私がビジョントレーニングのレクチャーを受け、また、事例を持ち寄り、検討しながら取り組みをしてきました。いわば私のサポートをしていただいていたわけです。

この連携をより深め、子どもたちにもっと近い位置で連携をしたいと常々思っていました。

また、眼科疾病がある場合には、トレーニング以前に、まずそちらへのアプローチが必要となるため、疾病の有無をアセスメントしていただく必要もあります。

そこで、眼科医の先生にも仲間に入っていただき、3者での連携の在り方を検討してきました。

検討と言えば聞こえはいいですが、数回の「呑ミーティング」を経て、認識をすり合わせたり、互いのビジョンを語り合ったり、大声で歌ったりしながら、チームワークを構築してきました。

また、通級の担当者が西風でなくなっても、この連携は継続する必要があります。そのためにも連携計画を具体的に立案し、職員会議を通して、オフィシャルな連携に位置付ける必要もありました。

そこで、西風がたたき台を作り、ドクターとオプトメトリストに練り上げていただき、先日、校内の各会議を通過させることが出来たため、本格的に運用を開始することになりました。


この話題について、本教室からエリアの全家庭に配布させていただいている教室通信で取り上げ、保護者へのアナウンスを行いました。

以下に写真を交えて、通信を紹介しますのでお読みいただければ嬉しいです。また、通級教室から発信する通信の在り方についても意見交換できたらありがたいなあと思っています。


通信の表面です。


こちらが裏面です。表面の左側から、裏面の右側に続けて以下のように、ビジョントレーニングの有効性をまとめさせていただきました。抜粋してお伝えします。

『私たちは、周囲から情報を得る際に、目や耳、口、皮膚などの各感覚器官を利用しています。正確には、感覚器官より入力された情報を、脳で考えて、判断したり理解したりしているということになります。

 さらに、「音読」をすると考えると、脳で認知した情報を、信号として伝え、口や呼吸を操作することにより、音に変換しているわけです。

 これらの複雑な操作を、私たちは多くの場合、意識をさほど振り分けず、一瞬と言えるほどごく短い時間で行っているわけで、あらためて、ヒトのもつ力に感心する気持ちさえ起こります。いわば、成長途上のお子さんにとり、「読む」「会話する」などという行為もまた、学習により身につけている途上であると言えるのです。

左側に、表面で書いた「文字を認知して言葉で表出するまで」のプロセスをまとめてみました。このように、何気なく私たちが発している「言葉」は、いくつもの複雑な処理を経て作り出されているのです。

 では、これらの処理の入り口である「眼球の運動」がスムーズに行かない場合、お子さんはどれほど苦労してしまうでしょうか。

 例えば、本を読むという場面で言えば、
「文字列を追って、滑らかに視点を動かすこと」
「素早く視点を動かし、単語のまとまりを見つけ出すこと」
「次の行へ、素早く間違わずに視点を移す(飛ばす)こと」
などが、求められます。
 これらの中で、どれか一つでも苦手なことがあると、読みはどうしてもたどたどしくなってしまうわけですね。

一生懸命努力しているのに、みんなの何倍も練習しているのに、読みで詰まってしまいやる気を無くしてしまう。そんなお子さんを一人でも助けたいと思っています。

 表面にまとめたように、ひまわり通級指導教室では、眼科疾病の専門家である「◎◎眼科」の院長先生と、ビジョントレーニングの専門家である「オプトメトリスト」の○○さんの協力を得て、お子さんの視機能を向上する連携体制を構築しました。

 町内のお子さんの、生活や学力の向上のために、関係の専門家の方や、学級担任、保護者さんと協力して、よりよい関わりをしていきたいと思っています。「見え方」について気になられる方は、遠慮無くご相談ください。共にお子さんを支えていきましょう。



裏面の左側に、文字を見て表出するまでのプロセスを図示しました。


表面の右側には、具体的な3者連携の姿をまとめて図示しています。



この部分は切り取って提出できるようになっています。
お子さんの育ちについて、自由に書けるようにしているので毎回いくつかのリアクションをいただきます。
このような、保護者さんのニーズを引き出す方法や考え方についても、いつかブログ上でまとめていきたいと思っています。


さて、連携の形が出来てはきました。これからは、チームとしてお子さんのために取り組んでいくことができるようになり、とてもワクワクしています。

認知特性の問題以前にある、眼球運動の特性。
そこにまず着目してくださる先生が増えていくと嬉しいなあと思っています。
Posted at 08:45 | 視知覚・ビジョントレーニング | この記事のURL
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「見る」ということ [2009年03月10日(火) ]
私が一緒にお勉強させてもらっているお子さんの中には、「本を読む時に逐次読みになってしまう」といった困りのある方が複数おられます。

そんなお子さんとこれまで関わってきた中で、徐々に分かってきたのは、「みんな読もうと一生懸命取り組んでいるのだけど、うまく文字を追えないために、読めないという状態になっているのではないか」ということでした。

読むことに多大なエネルギーを必要とするため、そこに書いてある叙述を読み取ることまで手が回りにくくなってしまうのですね。一生懸命に音読しようと努力すればするほど、内容理解が薄くなってしまい、学習の達成感を得にくくなってしまう。そんなつらい思いを多くのお子さんにさせてきたのではないかと反省してしまいます。

「うまく文字を追えない」、つまり、意図したところに「見る」焦点をあてたり、いくつかの文字をまとまり(単語)としてとらえたり、次の行に素早く視点を移動したりすることが苦手であると、どうしても滑らかに読むことが難しくなってしまいます。なかなか学習が定着せずに苦しんでいるお子さんを理解する際、その「見る」スキルをまずは確認する必要があると考えています。

「見る」為には、目という感覚器官から情報を入力し、脳で知覚し、手や口から出力する必要があります。
これら一連の流れの中に、子どもの困りがないか、西風の教室ではオプトメトリストに指導を受けながら取り組んでいるところです。
例えば・・・
○離れた数字から数字に素早く視線を動かす(サッカード)
○ゆっくりと動く対象物を滑らかに追いかける(追視)
○手前と遠くなど焦点を移動する(輻輳)

追視は得意なんだけど、サッカードは苦手というお子さんがおられたり、サッカードの中でも上下の動きを特に苦手なお子さんがおられたりと、気付かされることがたくさんあります。

また、教育相談で来室いただいたお子さんの中で、野球のゴロやフライを捕るのが苦手だという方がおられたのですが、アセスメントをしてみると、輻輳が難しく、奥行き(距離感)が掴みにくいことが原因と考えられるケースもありました。

取り組みはじめてまだ1年ほどの実践のため、検証はまだまだこれからではありますが、粘り強く取り組んでいきたいと思っています。

上野一彦先生のEduブログにも取り上げていただいていますので、興味のあられる方はどうぞご覧ください。
Posted at 00:37 | 視知覚・ビジョントレーニング | この記事のURL
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