子どもへの指示が通らなくて、イライラすることがこの職業には多い。
何人もの人に指示を通すというのは、実はとても難しいことなのだ。少なくとも、そう認識しておく必要がある。
私が若い頃、「教育技術の法則化運動」が盛んだった。
そこで学んだ、最も大きなことは、この指示の鉄則だった。
AさせたいならBと言え
指示が通らないのは、指示の仕方が悪いからである。
全員をこちらを向かせたいときに、「こちらを向きなさい」と言うのは愚の骨頂。「先生の顔を見なさい」ならまだましか。でも、これでも不十分だろう。
「おへそを先生の方に向けなさい」
と言ったらどうだろう。おそらく、先の2つの言い方よりずっと指示が通るはずだ(これは、法則化の主導者・向山洋一氏の指示である)。
つまり、Aさせたいときに、Aしなさいと言ったのではダメだということ。
Aさせたいのに、指示が通らなくて困っているという状況があったら、どんなBの言い方があるか、よく考えてみよう。これは、人を動かすトレーニングにもなる。
例 「騒がしいので静かにさせたい」
「手をまっすぐのばして挙げさせたい
「宿題を全員にやってこさせたい」
ポイントは、当たり前の言葉ではなく、子どもに「おっ?」と考えさせるような表現を考えること。“たとえ”を使うのもいい。
そんな心がけをしようとすると、指示の言葉を考えるのも、けっこう楽しい。
※もとネタ:「指示の明確化で授業はよくなる」
岩下 修 明治図書 1986
「AさせたいならBと言え」
岩下 修 明治図書 1989
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